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「態々仕掛けた罠って訳ね。」
胸倉を掴んでいた敵をはなし、皮肉そうな顔を浮かべた。
「仲間を出し抜くってのが、タチが悪ぃ」
「然し、相手もポートマフィアの力を分散させなければならない程…
今夜、何かが起きるのだろうね。」
太宰の予想に中也は不思議思った。
その時、中也のスマホから着信音がした。
“非通知電話”
画面にそう移される。
一瞬迷う。
然し、太宰がその画面を見た瞬間スピーカーと書かれたボタンと電話を出るボタンを押した。
中也は動揺し、声をあげようとしたが、電話の相手に声を遮られた。
《今夜は…夜空が綺麗ですね。》
知らない女の声だった。中也も太宰も息を飲んだ。
「誰だ。手前」
《貴女も警戒し過ぎですよ。
まァ、ポートマフィア様はそれが取り柄と言っても過言では無いのでしょうけど…
前菜は楽しんでくれましたか?》
女は愉快に話す。
「嗚呼、手応えがねェよ。
もっとマシなやつ送ってこい。」
中也は余裕そうに言った。
《あらあら…
無能力者が貴方に勝てるとは思って降りませんでしたがね…流石の私もショックですよ…?
並ば、主菜にしましょう。今から合図しますね。》
「は?」
その僅か3秒後、爆発音が響いた。
太宰と中也は目を開き、その方角を見た。
《サプラーーイズ》
「これはこれは…随分と…」
《あれ?もう1人居たのですか?
まァ良いです。私達はそこにいます。
早くしないとこのヨコハマとお仲間が…どんどん赤く染まりますよ。》
通話が切られた。
「然し、あの方角…ポートマフィアの武器庫じゃないか」
「嗚呼、相手はそこに来たやつ全員返り討ちにするつもりだろうが…」
中也は走り出した。
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作者名:花蓮 | 作成日時:2019年12月31日 11時