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219話*几帳面* ページ29

僕は今、とてもむしゃくしゃしている。

すごくムカつく。

心の底から熱が湧き上がるような感覚がする。




A「うっとおしい」

僕は試合途中の手塚に向かい、そう呟いた。

手塚が不思議そうな顔をするのを見逃さず、


A「その几帳面さがうっとおしいっつってんだよ」

僕は怒りのままに言ってしまった。


…僕らしくない。


しかし手塚が悪い。

手塚の異様なまでの几帳面で正確なフォームが気持ち悪い。

どうしてそこまで癖が無く打てるのか。

どうして全てが思い通りという球を出すのか。


乾も似ていたけど、乾には球にも微弱な変化があって、全く同じではなかった。



でも、手塚は気持ち悪いぐらいに正確なんだ。


嫌悪感がするぐらい。


手塚「鬱陶しいのならばさっさと試合を終わらせればいいだろう」

僕はこの胸の中の熱をどこかへやりたくて、

ただひたすらに大きく強く


サーブをした。





手塚のコートに突き刺さり,コートは穴だらけになってゆく。




手塚「こうやってアイツらを追い詰めたのか」


手塚の余裕そうな表情がやけに腹立つ。



手塚「一歩間違えば死につながる事をテニスでやろうとするのか、お前は」



何かが切れた音がした。



A「あ"?俺が誰か死なした事有ったかよ。」

自分でも驚く程低い声。

僕にこんな声出せたんだ。


手塚の少しひるむ顔を見てざまぁみろって思う。


A「ってかお前らの方がよっぽど死につながる事してるじゃねぇか。
  集団でカッターで迫られた時なんか死ぬかと思ったしな」


そう言いながらも僕は隠している腕を見せるように袖をめくる。



そこには皆で斬りかかられた多数の傷。

筋のような細い物から縫った後の有る物まで。



A「俺は多数で1人を虐めたりしねぇよ。1対1…それも俺がやってんのは復讐だろうが。
  こんな目にあわされた復讐。 それとテニスで俺を傷つけた事に対する罰だ」





それと……






僕は結局、それは言えなかった。




手塚「お前がしてる事は犯罪だ」

A「んじゃお前らは殺.人.未.遂.犯だな」


僕らの試合は意外に白熱した。





――――――
これ大丈夫か…?つー単語が有る

220話*白熱*→←218話*帰還*



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月夜見(プロフ) - さっこさん» 分かります(キリ← 真田=wwww 的な雰囲気ですね(笑) (2015年5月10日 15時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 月夜見さん» 話に困ったときに名前を出すと会話が広がる(( (2015年4月22日 22時) (レス) id: a7371a86a7 (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - ゆーまさん» いえいえ、お気に入りにして頂きありがとうございます。そしてそのように言って頂けなければ違反だと言うこともわからない作者様もいらっしゃると思いますので謝ることはないと思いますよ。ありがとうございました。 (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
月夜見(プロフ) - さっこさん» 確かになりますね(笑) おかげでネタには困らない(( (2015年4月21日 0時) (レス) id: bfd674d62d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーま - 奏さん» あ、いえ。私もなんか荒らしてしまって申し訳ないです…つい、お気に入りの小説でしたもんでつい本気になっちゃって…;;冷静に考えれば一人に対して言ってませんね。すみません;; (2015年4月5日 3時) (レス) id: 21e24847c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月夜見 | 作成日時:2014年4月12日 2時

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