四十六 ページ45
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程なくして診療所から戻った光先生を、診察室にお通しした。
「ふふ」
「光先生？」
「この部屋ももう、『婚家の一室』なんだなぁってね」
「…そうですね」
言わんとしていることを汲み取り相槌を打てば、「やっぱり雄也は察しがいい」と破顔する光先生。
「さて…慧のことかな？」
「はい…」
お茶を受け取りながら先に言われた。
かい摘まみ説明をするうち、光先生の顔が切なげに曇る。
「宏太とも話してはいたんだ。毎年この時期…不安定になるんだよ」
ああ、やはり。
「買い付けには行かなきゃならないけど、必ず
無言で頷く俺に、言葉は続く。
「なるべく一人で眠れるようさせてはいるけど、その時だけはどうしようもなくてね…宏太と一緒に眠っていたんだよ」
そうか…『甘えられなくなった』って、そういう意味もあったのか。
「悪かったね、話すのが遅れて」
「いえ…実は」
歯切れを悪くしたら、不思議そうな顔をされた。
「先ほど発作を起こしそうになって」
「えっ。それで、」
「ぁ、いえ大丈夫です。鎮めて寝かせました」
どうにもバツが悪い。光先生の目が見られないでいると、しげしげとした視線を感じる。
「やるねぇ…雄也」
「ぇ？」
「唇がやけに赤いのはそのせいかぁ」
「ぃ！いやあの、それは」
「そっか、あの子ついに迫ったんだ」
「何で知って…！」
「へーーーぇええ、そうなんだ」
しまった引っ掛った…。
「で、どうやって襲ってきたの？」
「ぃやその、飴を」
「飴？飴がどうした？」
前のめりに聞かれ後ずさっても、椅子の背に阻まれる。
本題そこじゃないでしょう、そんな楽しそうに聞かないで下さいよっ。
「飴を口移しされたんですっ」
「は？」
無言の促しに、渋々口を開いた。さっきした、かい摘まんだ説明の意味な…。
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夏夢(プロフ) - mikaさん» mikaさまありがとうございます(*≧∀≦)読み返して頂いてるなんて嬉しすぎます！焦れったい展開で申し訳ないですが、もう少しお付き合いくださいませ♪ (2019年9月1日 20時) (
レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - みるみるみるきーさん» ひかセンセーは周りのことなら敏いのですwそーよね、仕掛けるの見たかったっす！慧坊っちゃんも動くかなー？ﾋｬﾋｬﾋｬ♪ (2019年9月1日 20時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
mika(プロフ) - このお話が好きすぎて何度も読み返しています…！慧さんと雄也さんの関係もさらに動きそうな予感…！？続きを楽しみにしてます♪ (2019年9月1日 19時) (レス) id: 8f2d116da6 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - いやぁぁんん。光先生ッタラァー。察しが良すぎるー。そして、、なんですと？仕掛けたかったですと？？なぁんてこと！！見たかったぞwwwそして、かわいいヤキモチもいい！さすがコウタさんの選んだ人〜〜。さて？色々バレちゃったシー。味方が増えた！ (2019年8月28日 15時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - みるみるみるきーさん» 私もびっくりだよゆやさん(笑)一体誰に教わったんだー！そんなテクで落とした坊っちゃん大変にならないといーけど♪うひゃひゃ (2019年8月2日 20時) (レス) id: 6404b316b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏夢
| 作成日時：2016年10月17日 11時
