五十四 ページ7
宏太.
何かおかしいんだよなぁ。
最初は、そろそろ間近な俺の誕生日の企みごとかと思ってたんだが。
いやだってな、祝言挙げて初めてだし！女房と弟が可愛いことをしてくれるかと期待が膨らんだわけだ！
ところが、そうでもないらしい…。
光は平日、実家の医院に通ってる。
そこに慧も同行することが多くなった。
足の悪い慧のために、一人ではあまり使わない俥に乗って。
理由聞いても教えてくれないんだよな…。
続けてた店の記録は、慧が留守になる間雄也にやってもらいたいと言われて、俺も許可した。
いい機会だから、雄也に店の中の流れを把握して貰おうと思ったし、いきなり任せるより自然だからな。
(まだ漠然としてる将来だけど…雄也は俺にも必要だから)
慧が書く文字に興味を持ったからか、習わぬ経を何とやらな雄也。
字が書ける人材、使わない手はない。
あ、そうそう光と慧ね。
「何やってんのかなー」
帳簿を付ける手を止めて、晴れているのに寒々しそうな庭に目をやる。
膨らむばかりの疑問のせいで、帳簿付けが進まねぇわ。
「若旦那さん、お茶どうです？」
「ぉおありがとう大ちゃん。一緒にどうだい」
「へへ、そう言ってもらえるかなーと」
「ふはっ。用意周到だねぇ」
ちゃっかり自分の湯飲み茶碗持参とは。まぁ憎めないとこではあるね。
「どうだい？最近」
たまにこうして、使用人と茶を啜る。
『現場のことは現場に聞け』ってのは、じい様の教え。親父殿も実践し、大いに参考になったと言ってた。
良いところは倣う。まだ『俺には俺のやり方がある！』なんて豪語出来るだけの実績もないし、な。
「相変わらずっちゃあそうですよ」
「そうかい？」
「ええ、楽しく働かせて貰ってます！」
「そりゃ何よりだ」
「もう他に奉公行けませんよぉ」
「あれ、職変えする気があったの？」
「ないない！ないっす！」
慌てて否定する大ちゃんに笑った。
「あっちはどう？」
さらりと振れば、一瞬ふっと雰囲気が変わる。
「まだ泳いでますよぉ」
「そっか、元気だね」
「ええ、気に入る餌が無いみたいで」
「じゃあやっぱり狙い目は」
そこまで言って頷けば、大ちゃんも俺に倣う。
「そう言えば…御隠居に提言したの、大ちゃんだったって？」
.
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夏夢(プロフ) - ましろさん» はぃい(^^;元気な爺様ですわwさーて坊っちゃんが先か、紫さんが先か。次章で何とかなればいいんですけども(^^;移行先でもまた遊んでくださいね〜(*^^*) (2021年6月13日 20時) (
レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - たくさん更新〜♪ ご・隠・居・さ・まったらぁ(≧∀≦) どんだけ浮かれてるんですか(もっとやってよくってよ) 坊っちゃんそろそろ限界ですかね？ 使用人お三方、良い味出してる〜！続き楽しみです(^-^) (2021年6月13日 12時) (レス) id: 8371985186 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - みるみるみるきーさん» スキップ、って素直に書けたら楽なんですけどねぇ(日本語縛りの壁w)ひか先生も通ってきた道なんで、慧ちゃんの気持ちがよくわかるのかもw次章もぜひ遊びに来てくださいね〜(*^^*) (2021年6月13日 8時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - きたきたきたー！更新ーー！！やはり、そうだったのか！ひか先生さすがだわー。御隠居は絶対スキップしながら言いふらしてんだろーなー。女三人の会話も…いやぁ、色々気になるわー。移行先、どんなことになってるかなぁ。楽しみすぎる！ (2021年6月12日 19時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - みるみるみるきーさん» 大ちゃん益々隠密めいてきたですwwwそんでねみるさま、そこはほら、これからに繋がるのよぉおお( 〃▽〃)気合い入れて頑張るぞっ( ≧∀≦) (2021年5月24日 19時) (レス) id: 5f3d433f1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夏夢
| 作成日時：2019年8月29日 8時
