小さな神威くんの飼育係

第1話 『あんた誰？』 ページ1

普通の学生

普通の暮らし

普通の人生

何もかもが普通だった私の元へ現れたのは、

小さな小さな青い目をした男の子だった。







ー
ーー






それはある夜の出来事。






「やあ」





『...』






「？聞こえてないのかい？
俺の事見えてるんだろ？」






『...な、...なっ...！
ちっこい人形が喋ったぁぁぁぁあ！！！！！！』








第1話



ー始まりー








『は?!いや、ちょっと待て
何この生き物、超怖いんですけどっ！！？』





と物凄い勢いで壁へと後ずさる私
すると小さな小人みたいなやつが うるさいなー
と怪訝に眉をひそめた






「ちょっと声でかいんだけど
もう少し小さな声で喋れないわけ？」






『なにをう？！！！』







見た目は小さくて可愛いのに
少し小生意気なこの小人に私はガン飛ばすが、
ひとまずソファに座り直し状況確認をした







『えっと、あんた誰？』






目の前にいる小さな小人に話しかければ
彼は 神威 と答える






『何その変わった名前
てゆうか君は何？
なんでここにいんの？』





と質問すれば彼はこう答えた







「さあね
間違えて知らない世界に来ちゃったみたいだ
しかもこんなに体も小さくなってるし
これじゃあ不自由すぎて何もできない」





と己の小さな手を広げじっと見つめる
神威くん





ということは彼は
もともとこのサイズじゃないって事か？







『え、え〜っと...』






なんて言葉を発するか考えていると







「なんでもいいけど服きなよ」







と神威くんから指摘をうけ
己の体を見る。
下着姿だったのを忘れていたみたいで
ああ、ごめんと謝りダボダボのロングTシャツを上に羽織る







「あんた、本当に女なわけ？
普通、男に下着姿なんか見られたら
そこで悲鳴あげるなり
なんなりするだろ」





と言われ小人に言われても
何一つ心に響かねえと口に出さず考える






「そんな事より俺あんたの名前聞いてないけど」





『え？ああ...』







そう言えば名乗ってなかったな
と今更ながら思い出し口を開いた







『私はAだよ』







「ふーん。これからよろしくA」







『ああ、よろし.....
よろしく？！！！！！？！！！！！？！』

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