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気づけないことの多さ ページ35
執事「親からの愛情は何よりも成長過程では必要なものです。なかったら発達障害にも繋がると言われています。また、愛情を貰えなかった子供は愛情欲しさに恋愛に走ったりしてどうにかして愛情を満たそうとするのですよ。」
A「恋愛……」
執事「ただ、受け取り方も下手なのでほんとかなって疑心暗鬼になってしまうらしいです。」
A「愛情を伝えるのにはどうしたらいいの？」
執事「それは、好きとか愛してるとかその人に向かっておっしゃれば伝わるのではないでしょうか」
A「覚えておくわ」
執事「気になる人でも見つけましたか？」
A「分からない。分からないわよそんなこと。自分の世話もできない私が自分の感情なんて気づけるはずが無いもの。みんなが思ってるより私は不器用で何も出来ない……」
執事「おや……何ができませんか？あんなに努力なさってたのに。」
そう言って執事はまっすぐこちらを見つめてきた。
A「全てよ。人の感情に気づけない。バイオリンやピアノなんてできなくても良かった……絵なんて描かない。バレエも何の役にも立たない。そんなものを学ばせるなら人間の心の読み取り方を教わりたかった。」
ああ、どうしよう。涙が出そう。
家で泣いてはいけない。
泣いたら怒られてしまう。うるさいと。
櫻井「大丈夫だよ。会長は頑張ってる。」
暖かい温もりに包まれた
A「櫻井……？」
櫻井「呼び方…忘れちゃった？」
A「翔…」
櫻井「いいこ」
そう言って抱きしめられながら頭を優しく撫でられた
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作者名：るーちゃぴ | 作成日時：2021年11月16日 15時
