せめて今日だけは消えないで3 ~fin~ 【ARS】 (ページ6)

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雅side

俺たちが電話を通じて喋りかけていると苦しそうだったニノの表情が穏やかになった。

熱もあるし呼吸器も弱っているらしいから安心できる状況ではないけどね。

しばらく話していたけど電話を切ることなんてできなかった。

ニノはなかなか眠れないようで、ここで電話を切れば、またニノが一人でこの辛さに耐えることになってしまう。

なにより俺たちが電話を切るのが嫌だったのかもしれない。

4人で話し合った結果、ニノが眠れるまで1人が電話をして3人が仮眠を取るということになった。

もう夜だから順番に。

病院の人に聞いたら「ソファーしかありませんが良かったらどうぞ」って寝る場所を貸してくれた。

翔「相葉くん、交代だよ」

雅「うそ、もうそんな時間？」

一方的に電話に向かって喋り続けているだけなのに一瞬で時間が経ってしまっていたようだ。

またまだ喋り足りないのにもう交代らしい。

翔「明日朝からでしょ、ほら早く寝てきなさい」

さすが翔ちゃん、俺のスケジュールもばっちり把握済みだ。

ここは観念して翔ちゃんにバトンタッチすることにした。

結局ニノとの通話は明け方頃まで続いたらしい。