吸血 84 ページ42
Aside
会わせたい人がいる。
付き合うことになってから笑顔だったルイが苦々しい顔をして言った。
主「誰？」
ル「あ〜その…………お楽しみだ」
お楽しみ？ルイはあんな苦々しい顔してるのに？すっごい不服そうだけど。
そんな不機嫌なルイとやって来たのは政府。ルイが何度かカードを見せると櫻木さんがいる応接間に通された。
澪「久しぶりだな。Aくん、ルイ」
主「お久しぶりです」
緊張しながら挨拶した僕とは違って、不機嫌なルイはペコリとお辞儀をしただけだった。
澪「早速だがA、会わせたい人がいるというのはルイから聞いているね？」
はい、と僕は頷いた。この質問的には会わせたい人は櫻木さんじゃないってことだ。
ってことは、もしかして………………
澪「きっと君は喜んでくれると思う。入ってきてくれ」
入ってきたその人物は焦げ茶色の髪をした灰色の瞳の持ち主。僕のよく知っている人だった。
リ「久しぶり、A」
片手をあげて微笑むリトに僕は何かを言うより早く駆け寄って抱き締めた。
主「リト、リトぉ………！！！本当に！？生きてる！？嘘じゃないっ！？」
顔を確認しながらも抱きしめる。ははっと笑ったリトは僕の頭を撫でた。
リ「落ち着けって。生きてるよ。だって今Aを撫でてるだろ？」
主「うんッ…………！良かった、生きててくれて………！！」
ぎゅっと抱きしめるとリトの匂いがした。ポロポロと零れる涙がリトの服を濡らす。泣いている間、リトはずっと背中を擦って抱きしめてくれた。
リ「落ち着いた？」
涙を拭いながら頷くともともと座っていた席に戻される。
澪「改めて、人外であり人狼の大神リトだ。重傷一歩手前のところを政府の人外研究員と最新医療を駆使して治療してもらった」
それから櫻木さんは手元にあった資料をめくる。
澪「それで今後の話だが、大神リトは我々としても排除すべき人外だ」
ちらりとリトを見る。諦めているような、悲しそうな顔をしていた。
澪「だが、我々の作戦とはいえ同族を殺し、人外排除に協力してくれた功績がある。よって」
櫻木さんは顔をあげニヤリと笑った。
澪「天鬼涼 同様、監視対象として自由行動を許可する方針となった」
この場にいた全員が目を見開く。リトがおとがめ無し？また側にいれる？
澪「そしてその監視する人物を＿＿＿＿＿ルイ、君にやってほしい」
櫻木さんは真剣な眼差しでルイを見た。
ル「…………………は？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まどか - りょーかい、待ってるね！！ (2018年8月27日 16時) (
レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー！それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす！ (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い！！私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた！どうかな？上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ！！ (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：埋夜冬
| 作成日時：2018年5月26日 0時
