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吸血 73 ページ30

ルイside

人狼は俊敏だ。満月ともなればその速さが増す。魔力を温存するため、俺は肉弾戦をすることに決めた。この勝負、先に魔力が切れた方の敗けだ。考え無しに魔力使いきってくれると嬉しいんだが。

人狼はその速い足で壁を使い四方八方から攻撃を仕掛けてくる。速い上に攻撃が重い。ガードしてばかりだと体力が大幅に削れてしまう。

ル「おらよっ!」

殴る攻撃ばかりしていた人狼の右腕を掴み、まず横腹に一蹴り。壁にぶち当たった瞬間殴る。

リ「がッ!!」

なかなか効いたようだ。

リ「てめぇ………!」

素早く仕掛けて来るはずの右手が殴る体勢のまま動かない。

酒「お前、トラップ系の魔法得意だろ。残念、俺も得意なんだわ〜。つーことで止めてもらうぜ!」

俺と戦った時の術!チャンス!

リ「うっ、ぐぅ……!」

ずれ落ちる人狼の首を掴み上にあげて絞めていく。美香さんを、祐二さんを、Aを、苦しめたお前のことを許さない。

ル「死ねよ」

こんな奴なんか殺していい。こいつは人外で俺はハンターなんだ。殺していい。俺は合っている。だから、

少しだけ感じた躊躇いなんて、見ない振りをしていい。一瞬よぎったAの悲しそうな顔は俺の幻覚だから無視していい。そう、大丈夫だ。

その隙をついて首を絞めていた腕を蹴られた。関節をやられ、つい手を離してしまった。

人狼は俺に向かってくるかと思いきや酒呑のところへ向かう。札を出そうとしている手を握り止め、腹を膝で蹴った。極めつけは電気を全身に流したことだ。

酒「ぐああああああああああッ!!!」

さらに倒れそうになる酒呑を蹴り飛ばす。酒呑は壁にぶつかり床に倒れた。

ル「酒呑っ!!」

人狼なんて気にせず酒呑のところへ向かうと酒呑は天鬼涼の姿に戻ってしまった。

涼「油断、しました……ッう!!」

全身が痺れて力が入らないようだ。起き上がれないらしい。

リ「仲間の一人、あんただったんだ。天鬼センパイ。もう一人は三虎センセーだろ。ははっ、うちの学校人外多くないか?」

吸血鬼特有の身体能力を生かしても、満月時の人狼に勝つのは難しい。

リ「死ぬのはお前だ!もう手加減なんかしねぇ。Aが起きる前に全て終わらせてやる!」

言葉通り、先程とは比べ物にならないくらい強い。くそ!やっぱり手加減してたのか!

下から殴ろうとしている手が見えた。ヤバい、これは避けられねぇ!

どんどん上がってくる拳を、俺はただ見つめることしかできなかった。

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設定タグ:埋夜冬 , オリジナル , 吸血鬼   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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まどか - りょーかい、待ってるね!! (2018年8月27日 16時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» ありがとー!それじゃ戦いを終わらせられるよう、頑張りまっす! (2018年8月26日 10時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - うんうん、凄い!!私も早速投票させてもらったよ(^^♪ (2018年8月26日 1時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)
埋夜冬(プロフ) - まどかさん» アンケート作ってみた!どうかな?上手くできてるといいけど………。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 59284e1a90 (このIDを非表示/違反報告)
まどか - オッケー、待ってるっ!! (2018年8月24日 21時) (レス) id: 130990d81a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:埋夜冬 | 作成日時:2018年5月26日 0時

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