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プロローグ ページ2

「A様、住民の避難は終わりいたしました。」



ピシッと綺麗な姿勢で膝まづく姿の男。



彼の目の前にいたのは……色とりどりの髪をした女だった



『ありがとう、ナイト。貴方も逃げなさい。』



ニコッと微笑む彼女に、男は口を開いた。



「ですが……A様は……?」



『私は、母を迎えにいきます。安心して、お母様はそう簡単にはやられません。』



彼女の言葉に納得したのか、笑顔になった。



「じゃあ、また後で。」



背を向けて、堂々と行く彼を見送り彼女も足を動かした。



ここは、天界。



そして、彼女の名はA。



神の子である。



今、魔界から魔王が世界を侵略するために天界を襲ってきたのだ。



お母様……。



ピーチクリスタルがあるかぎり、お母様はやられませんっ!



だけど……



何だか……



おかしい……?



『お母様っ……!!』



バァッンと、勢いよく開く扉。



目の前に広がる光景は……



酷かった。



『お母様……?』



そこには、血をたくさん出し倒れているAの母親……神様が倒れていたのだ。



「A……?」



『お母様!!大丈夫ですか!?』


母親にかけより、手を握った。



「A……。これを……。」



母親の手の中にあったのは……ピーチクリスタル。



何でも願いを叶えられる伝説のクリスタルである。



「これを持って……貴方は逃げて……」



『嫌よっ!!お母様と一緒に残る!!』



大粒涙が溢れる。



大好きなお母様と……離れ離れになるなんてっ……



「魔王は……これを狙っているの……貴方は神の子……魔王の好きになんて……させないわ。」



『お…おかぁっ……お母様……』



涙がさらに溢れ、床を濡らす。



こんな日が来るなんて。



「そこにあったのか……」



後ろから突然声がした。



振りかえると……



事の発端魔王がいた……



「Aっっ!!逃げなさいっっ!!」



きつく、Aに言い聞かせる。



何かを覚悟した顔で走り出す。




ダッ



涙を流して、無我夢中で走った。



お母様……



お母様……



貴方の仇は……



必ず、打ちます。




『……っ』



いつの間にか、魔王の手下に囲まれていた。



「さぁ、ピーチクリスタルを渡せ。」



魔王の低い声が響きわたる。



こんなところで……



諦めたくない……



お願い……



お願い……



私を……



助けてっっ……!!



心の中で願ったその瞬間。



ピカッッ



ピーチクリスタルが輝いた。



そして……



Aは、姿を消した。



「チッ……行くぞ。」



苛立ちながら、指で音を鳴らす。


パチンッ



魔王も手下も消えた

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水滴さぶぅ(プロフ) - あかりんごさん» 返信物凄く遅れてすいません!気づかなくて……他に話せる場所探しといてください。 (2023年1月1日 22時) (レス) id: 2c1f798496 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご - 水滴さん» ごめんなさい…わたしログインしていないんですよ…メールアドレスがなくて、、、ほんとにすみません……べつの場所探しますね! (2022年12月7日 14時) (レス) id: 86c5fe95fa (このIDを非表示/違反報告)
水滴(プロフ) - あかりんごさん» 俺のボードで話しましょう! (2022年12月6日 20時) (レス) id: 05d28737e5 (このIDを非表示/違反報告)
あかりんご - 水滴さん» え!?いいんですか!!!ありがとうございます!どこかで話したいのですが、どこがいいでしょうか?ほんとにうれしい…やったぁ!!!! (2022年12月6日 19時) (レス) id: 86c5fe95fa (このIDを非表示/違反報告)
水滴(プロフ) - あかりんごさん» いいですよ!仲良くなりましょう! (2022年11月17日 18時) (レス) id: 05d28737e5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水滴 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2022年7月7日 21時

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