出勤 ページ13
Aの作った朝飯を頬張ったあと、おれは綺麗にアイロンされた服に着替えて必要なものを持って玄関まで来た
未だにここが自分の家ってのが慣れねェな
「お弁当持った?」
「持った」
「ネクタイはちゃんと締まってる?」
「あぁ(後で緩めるけど)」
Aが一つ一つ確認して、忘れ物などをしてないかチェックする
初めて職場に行くわけじゃねェんだから…
まァAが必死なのでおれは何も言わないが
「うん、何も忘れてない」
そしてチェックし終わると、Aは力強く頷いて
行ってらっしゃい、と綺麗に微笑む
こんな可愛い妻に毎日見送られて、頑張れない奴なんかいねェだろうな
「あらら、行ってきますのキスは?」
おれがニヤニヤしながら言えば、Aは頬を赤くしてテンパる
昨日、寝る前に普通に唇にキスしたら白目剥いて気絶してたからな
おれと一緒のベッドで寝るのは大丈夫なのに
親みたいに思われてんのかな
「えっと、あの、、じゃあっ、」
Aは頑張っておれにキスしようと背伸びするが、あいにく身長差がありすぎるせいで全く届いていない
___はァ〜〜〜〜〜………可愛い
小さくジャンプするのも困り眉なのも
おれの服をキュッと掴んでるのも
あと身長差的に丁度Aの胸がおれの息子に当たってて
なんつーの、ほら、アレだよ
いややっぱ何でもない
「クザンっ、しゃがんでくれないと届かないっ……!!」
ついにAは不貞腐れて頬を膨らませる
ちょっと涙目なのがまた可愛い
「悪かったって、ほら」
おれが屈めば、Aはやっぱり顔を紅くして
唇ではなく、頬に軽くキスをする
「あらら、口にはしてくれないの?」
「口は、その、もうちょっと待って」
そう言って目をそらすAはとても可愛い(n回目)
「じゃあ、してくれる日までおれは待ってるか」
おれは立ち上がって玄関から出る
「ふふっ、行ってらっしゃい」
「あぁ____行ってくる」
そうしておれは、1日目の朝を無事乗り越えて
本部へ向かって行った
.
.
.
「……あ、アイマスク忘れた…」
420人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごま油(プロフ) - とっっっっても良い小説をありがとう御座いました。可愛くて綺麗で美しい愛でした。読むのが楽しかったです! (2023年2月22日 17時) (レス) @page38 id: 9bdb6b301d (このIDを非表示/違反報告)
ごま油(プロフ) - チョ…たまにイケメンになるのスキなんですけど!! でも、可愛い まだ、読み始めたばかりですがスキです((突然すみません (2023年2月19日 19時) (レス) @page8 id: 9bdb6b301d (このIDを非表示/違反報告)
ハクア - もう泣いちゃいました。クザンさんの事好きになりました‼️ギフトアイランドも見させてもらって、今からもう一回見たいと思います。 (2023年2月15日 22時) (レス) @page38 id: 19cc797338 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 綺麗なお話をありがとうございました。会社で最終話まで読んでしまってうるっと来てしまいました。読む場所を間違えましたw (2022年11月1日 8時) (レス) @page38 id: 90dea79562 (このIDを非表示/違反報告)
ユキキ(プロフ) - 号泣しました、、清々しい程切なくて甘くて悲しくて美しくて、最高に良かったです😭素晴らしい終わり方なのに暫く立ち直れそうにありません。 (2022年10月31日 2時) (レス) @page38 id: 5bcd03b334 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ