紅い噛み痕をつけて【AtR】

＊ ページ42

*




「そんな嘘ついてもいいことないよ、A」





「う、嘘じゃないし…ツインテールだって真冬が可愛いって言ったからだもん！」




「〜ッ……まじかよ…」






私が少し、睨んで見せると

真冬は一気に頬を紅くして

顔を隠す




「真冬全然私に関心ないからさ…キスされた時はびっくりしたよ」



ふふふっと笑うと




「……LI○Nのアイコンもあいつとのにしてるし…」


なんて少し怒ったような口調で言う



「昨日プリクラ撮ったの！」



「あれじゃあ、誰が見てもカップルだけど？？？」




少し冷たく返されて、
真冬が何に怒ってるのかもわからない




「真冬……何怒ってるの？」




「僕が好きなら、アイコン戻してよ」




「えー昨日変えたばかりだもん…」





勘違いしてくる友人なんて、連絡先にいないし、
せっかく遊びにでかけて、アイコンを変えてくれた坂田になんだか申し訳ない気持ちになった





「はぁ？？それじゃあ坂田(あいつ)と付き合ってるって言ってるもんだけどさ…本当に僕が好きなの？」







不機嫌な表情といい
いつも全然こっちを向いてくれないから




「……大好きだけどっ！！！？一緒に帰れないって言ったの真冬じゃん！！」




少し反発すると、


下唇を少し噛んだ様子を見せて




「うっさい、反発すんな」





と言いながら、私の頬を両手で挟んだ





「真冬はなんで怒ってんの？？」


じっと上から見つめてくる真冬にそっとそう聞くと




グッと近づかれて


さっきより優しく、長く唇を重ねられた






*



「なんで？って…僕だってAが大好きだからに決まってんだろ！」





真冬が真っ赤になりながら教室を出て行く後ろ姿を見つめながら


授業が始まるまでに、
火照った顔が冷めることを願った。







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僕のためでも、可愛くなったり、
綺麗になったり
他の男と仲良くしたりしないでよ。







お願いだから
………大人びたりしないで、







▶__大人びたりしないで、◀end

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