紅い噛み痕をつけて【AtR】

bite26 ページ26

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「そんなっ…普通の香水だよ？？」






まだあの香水使おうと思ってたのに…と付け足すと
また彼は笑って


「明日からは大丈夫でしょ」



と言ってくれたからほっとした







彼方の方を見ると私をじっと見つめながら何かを考えているから
ふと自分の服を見ると





「……………………透けて……る」








「A…香水ばっかで気づかないんだもん」






頬を赤らめながら
どこに目を移したらいいのやらなんて顔をする彼方のせいで恥ずかしくなってきた





「俺はもう脱ぐしかないね」


なんていいながら全然プールから上がらないし



よくよく見たら、教室から割と見えるじゃないか



「もう無理…はやくあがりたい……」




なんて顔を隠しながらとりあえずプールから上がろうとすると

彼方が後ろから抱きついて



「これで後ろの透けてるとこは見えないよ」





「前は…」




「俺の脱いだ制服で隠して」





そう言いながら、水分をこれ以上含めないってくらいになった制服を渡してきた





「へっ…てことは彼方」






「ぷっ…俺の上半身くらい、小さい頃何回か見ただろ」





そんなこと言われるが

昔よりとんでもなく成長した彼を見ることなんて今までなかった






無理、無理、
こっちが目のやり場に困るから
彼方が後ろでよかった…

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