検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:71,076 hit

bite24 ページ24







タッタッタッと廊下を走る音が響く




「彼方っ…なんで走ってんの…てか、授業は??」




彼方が思いっきり走るから
彼方に声をかけると



「……真冬が追いかけてくるから…」






「どこいくの」





そんな私の言葉に彼方はキラキラした顔で




「屋上だよ…」




って言うから
そんな彼の青くて綺麗な瞳に吸い込まれた







「くっそ…彼方さん……っ、止まってくださいよ」




「無理無理、真冬が諦めればいいだけだよ」




「Aを……」






「…ははっ…俺から奪えないだろ…この痕だって…真冬より濃くつけるからね〜」




「は?」



「っ…」






その言葉に彼方の目をじっと見つめると
ウインクされた







学校中、授業中なのに
ものすごい勢いで私を抱えて走る彼方と
それを追いかける真冬









ようやく私が降ろされたのは屋上に着いた時だ








「はい、A…この柵の向こうに行ける?」




着くなり笑顔でとんでもないことを言う彼に



「……え、危ないよ…」


と、言うと笑みを浮かべたまま彼が先に柵を飛び越えた



「おいで」


と手を差し伸べてくる




私がその手を掴むか迷っていると、勢いよく
屋上の扉が開いた





「A…そっちは危ないよ」





「真冬……」




狼の耳の他に、しっぽまで生えてて
だんだん狼にでも近づいてしまってきてるように感じる





「……1週間まで…あと数時間だっていうのに」



だんだん迫ってくる真冬



「はやく…まじで喰われるよ…A」






背後から彼方が私にそう言った。



きっと真冬が元に戻ったら、




悲しい顔するだろうな、
なんて
一瞬よぎるのは


真冬が優しいことを知ってる私の特権だろう





「ごめんね、真冬…噛ませてしまって」





そう呟いて柵を越えたら彼方がギュッと抱きついてきた





「下見てごらん」



足が置けるくらいしかない幅の部分に立っているだけでも怖いというのに


下を覗けなんて…



「プール…」



「気づいた?」





下には大きなプールに綺麗な水がはっていた

bite25→←bite23



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
233人がお気に入り
設定タグ:歌い手 , まふまふ , そらる
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2021年3月9日 15時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 桜さん» どちらか選んだら、あとあとどちらも〜ってなりそうで考え出したら止まらないですよね^^。桜さんが授業中にニヤニヤしてしまうストーリーが考えられたならとても嬉しいです (2019年9月15日 21時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
- うおおおおおおおお!!!うほーーーーー!!!ウホウホウホウホ←ゴリラ (2019年9月12日 19時) (レス) id: 03a9afc29d (このIDを非表示/違反報告)
- どっちかを選ぶとしたら、選べない!幼馴染みのまふくんもいいけど、いつも笑顔の無意識系あざとい王子も捨てがたい…。授業中に妄想してしまう…! (2019年9月11日 19時) (レス) id: 03a9afc29d (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 桜さん» 幼馴染設定、結構いいですよね!!使いやすくて、気づいたら使ってしまいます(^^) (2019年9月10日 23時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Rmd | 作成日時:2019年8月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。