紅い噛み痕をつけて【AtR】

bite18 ページ18

*



その声に私に目を向けた真冬はビクッとして





「……なんでっ」





そう言った。





「なんていうか、気配かな〜」





なんて言いながら真冬の手を掴もうとしたら








「ごめん、A…あと3日僕に触れないでほしい」





「……真冬？」








「お願い………僕のこと探したりもしないで」






私から目を逸らしてそう言った彼に

わかった…とだけ返事をする









ベンチに戻ると、彼方は私の買った炭酸ソーダを持ったまま驚いた顔をしていた





「…帰ろっか、彼方」





「…学校に？」






「家」







「サボりじゃん」







「彼方も同罪だからね」







彼方は私が真冬をその場に置いて帰ることに関して何も言ってこなかった。









きっと、無理に帰ろうとか言っても
嫌な気持ちにさせちゃうだけだから






そっとしておこう…って思った。






「そろそろ、満月かなぁ」






「そうなの？」






「ごめん、適当」


彼方は暗くなった空を見ながらそう言った。





2人とも、あれから全然耳とか生えないし


あと3日くらいであれから1週間経つ





私はそんな風にあのアップルティーのことに関して甘い考えでいた。









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Aが物分かりのいい子でよかった。




僕のこんな姿見たら怖いって言われちゃいそう









彼方さん、僕がこうなってること知ってて
Aの隣にいるんでしょ




あームカつく。





僕だって、Aの唇奪っちゃいたいのに





何年も隠してたのに、もう止まらなくなって


君のこと傷つけちゃうのが怖い

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