心配 ページ44
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あの後、散々怒られた。帰ってきたトラゾーにもこっぴどく怒られて、厳しい言葉しか言わないトラゾーに私は泣いた。
ようやくその場も落ち着いて、リビングに静けさが戻ってきた時だった。
「まぁ色々言ったし怒っちゃったけど…これも全部Aのこと心配してるって意味だからね」
「………はい、」
クロノアの言葉に敬語になりつつ小さく頷くと、頭を優しく撫でてくれた。それからもう1回防犯ブザーの使い方と、それについてるメッセージ機能を話された。
家に帰る時と、そのまま校庭で遊ぶなら連絡。
1回家に帰ってから出かける時もこれは持っていくこと。
帰る時は必ずメッセージを送ること。変な人に出会ったら迷わずSOSボタンを押すこと。
「これ押したら、俺らの携帯に連絡が行くようになってるの。すぐ向かえるから、絶対これは押して」
「…わかった」
リビングのテーブルに置かれた防犯ブザーはまだ1度も使ったことがない。それはいい事なんだと思う。緊急のことはまだないってことだから。
そっと視線をあげれば、4人が私のことを見ていたことに気付く。
斜め前に座っていたぺいんとは、頬杖をついていたのをやめて腕組みに変えそっと息をついた。
…こういう時は、大体物事に区切りがついたとき。
長年目の前にいるぺいんとを机を挟んで見てきた。彼が話し出すのをじっと待つ。
「……さっきクロノアさんも言ってたけど、怖いと思わせたくないから色々言った。それを変に捉えんなよ、Aが嫌いだから言うとか、とりあえず怒りたいから言うとかじゃないからな。
Aが心配だから、心配で仕方ないから怒った」
「とりあえずAが無事で良かったけどね、ただこの何もなかった、が続くとは限らないから。今のクロノアさんの説明ちゃんと覚えとくんだよ」
「もし出来ないってなったら周りにいる大人に頼ったっていいんだからね！助けてって言うんだよ。知らない人も誰か困ってたら助けてくれる人ばっかりだから」
ぺいんと、トラゾー、しにがみの順に言われたその言葉を私はそのまま素直に受け取った。
怒られたくないから気をつけようっていうより、心配させたくないから気をつけようっていう気持ちが大きかった。
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かめそん(プロフ) - カケラさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉ありがとうございます、、これからも更新頑張ります！ (2023年1月10日 14時) (
レス) @page40 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
カケラ - いつもほっこりするお話ありがとうございます！癒しです。読んでてすごく優しい気持ちになれました！もうこれは優しい大人になるしかない！()これからも扉の隙間から応援してます！ (2023年1月10日 12時) (レス) @page40 id: 9df188f843 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 憂夢さん» コメントありがとうございます！お話読んでくださって、嬉しいお言葉まで頂いて幸せです、、！ありがとうございます！ (2023年1月9日 16時) (レス) @page12 id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
憂夢 - 小説読ませていただいてます！かめそんさんの日常組の小説大好きです…！いつも素敵な小説をありがとうございます！！これからも応援してます！ (2023年1月9日 13時) (レス) @page38 id: e4847ea383 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - かにかまさん» 新年初のコメント拝見でとても幸せな気持ちになりました、、、！ありがとうございます。これからも更新頑張りますので読んでくださると嬉しいです！ (2023年1月1日 2時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かめそん | 作成日時：2022年12月2日 20時
