＊ ページ12
爆「――――……気持ちわりぃ」
「……うん、知ってる」
君がそう答えるのも、そして君が俺を蔑んだ目で見るのも、君が教室を出ていくのも知ってる。
「………はぁー……やっぱり駄目か……」
誰も居なくなった教室でため息を吐く。
俺はこの世界を何度も繰り返している。
どうやら個性が原因らしい。
知った原因は単純だがこうして振られた後に家に帰ろうとして事故に遭い、そのまま死んでしまった。
その結果、卒業式の時からいきなり入学式の時まで巻き戻ってしまった。
どうやら俺の個性が発動らしい。
元々は時間を操る個性だが……――――
『死ぬと特定の時間まで巻き戻る』
(…死ぬまで気付かなかったけどな……)
鞄を肩に担げばそのまま外に出る。
そして、いつも通りの帰路に着く。
……そうして、いつも同じ死にざまで死ぬんだ。
「危ないっ!!!!」
――――……家に帰る途中、暴走したトラックに轢かれて死ぬ。
勿論回避は出来るが、やり直す場合は此処で死んだ方が手っ取り早い。
そうじゃないと自分で死ぬ羽目になる訳で……。
(―――…嗚呼……また駄目だった)
トラックに轢かれ、地面に倒れる衝撃にそっと目を閉じた。
―――――――…こうして、20回目の俺の人生は幕を閉じた。
人生を繰り返せば、爆豪のことも分かってきた。
辛い物が好きで恐らくだが切島と親友、趣味は登山。
……そして、爆豪は俺のことを好きにならない。
21回目からもう告白の仕方を変えた。
卒業式の前日に爆豪に手紙を書くことにした。
そして、付き合ってくれるのなら卒業式の後に教室で待ってると。
………そして俺の死が積み重なり50回目、爆豪は一度も教室に来なかった。
何となく分かっていた、爆豪が俺のことを好きじゃないことは。
(………ただ……―――――)
爆「――――…おいA、聞いてんのかよ」
「嗚呼、聞いてる爆豪」
爆「…テメェ最近ボーっとしやがって、もう卒業式で浮かれてんのかよ」
……60回目くらいから爆豪の方から俺に話しかけるようになった。
こんなことでも嬉しい俺の単純さが憎いな……。
そして気が付けば『爆豪派閥』と呼ばれているグループの中に俺も入っていることが多くなった。
相変わらずイラついて爆破することもあるみたいだが、俺の前ではそんなにしなくなった気がしなくもない。
……それでも、俺の告白には答えてくれないだろうが。
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ruki(プロフ) - ネタの宝物庫かな？（神かな？←） (2020年3月18日 5時) (
レス) id: e14c0c88f1 (このIDを非表示/違反報告)
あず(プロフ) - トリップ先の男の子みて思ったんですけど攻め主っていいですよね← 話変わるけど@黒さんの作品すごく好きです！ (2019年1月14日 21時) (レス) id: 4e1fb3cea4 (このIDを非表示/違反報告)
ハムぴょん - えっとね、神殺しのやつが連載してほしいな！！いつか、緑谷がみんなにばらすとか!!ネタバレ要素みたいなの好きだから！ (2019年1月11日 22時) (レス) id: e2495abf65 (このIDを非表示/違反報告)
ハムぴょん - えっとね、神殺しのやつが連載してほしいな！！いつか、緑谷がみんなにばらすとか!!ネタバレ要素みたいなの好きだから！ (2019年1月11日 22時) (レス) id: e2495abf65 (このIDを非表示/違反報告)
雪猫(プロフ) - 突然失礼します！1の時からずっと読ませて頂いてます！(*´▽｀*)夢主君の設定がどれも面白くて好きィ…(*＾▽＾*)更新頑張ってください！(*´∀`)♪ (2018年12月5日 21時) (レス) id: a2a172a5bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：＠黒
| 作成日時：2018年11月21日 17時
