＊ ページ8
あれからかっちゃんを落ちつけて、話しかける。
緑「えっと……それは個性なの…??」
問いかければペンが音もなく持ち上がり、サラサラとノートを走る。
『分からない』
相「……名前は??」
『それも分からない』
『気が付いたら此処に居た』
その文字を見れば相澤先生は小さくため息を吐く。
相「……今までの行動は何でとった??」
『暫く歩いてたけど誰も認識してくれなかったから』
『それでちょっと悪戯でもしようかなって思ったら人に認識されるようになったから実験してた』
緑「……それってもしかしたら個性じゃないかな、幽霊に個性があるかとかは分からないけど…」
少し考えれば首を傾げる。
(考えられるとすれば……『他人の姿になれる個性』…とかかな……??)
爆「幽霊なら死んでんだろ、さっさと成仏しとけや」
轟「まず幽霊かどうかの判断も出来ないだろ、自分のことは思い出せないのか??」
轟君がそう問いかければ、ペンがピタッと止まって考えるように彷徨った後、
『分からない、ごめんね』
とペンが走る。
『分かってることは誰かの姿を借りれば人に認識されること』
『それと、丑三つ時には他の人も大勢出せること』
『後、姿を借りた人の個性を使えること』
サラサラと書かれる内容に考え込む。
緑「……もし幽霊だとして、何か未練があるのかな…??」
八「いえ、一概に死んでいるとは限りませんわ。生き霊などもありますし…」
轟「……せめて、何か自分のことを思い出せたらいいんだけどな」
そんなことを話していれば、またペンが動き出してノートを覗き見る。
『自分のことじゃないけど、紅白君を見た時になんだか見覚えがあるような気がした』
轟「……俺??」
緑「何か心当たりある…??」
轟「………いや、漠然としすぎて分からねぇ…」
首を振る轟君にどうしたものかと考えていれば、相澤先生が口を開く。
相「……ここ以外には行けないのか??」
『迷惑なのは分かってる、けどこの寮から出られない』
相「……はぁ……どうしたものか……」
ため息を吐いては髪を掻きあげる先生にそっと手を挙げる。
緑「相澤先生、その……今日から連休じゃないですか??その間僕が話すのは駄目ですか…??」
相「……お前が此奴をどうにかする気か??」
緑「さ、流石に元に戻すのは難しいかもしれませんけど……せめて正体くらいは思い出してあげさせたいんです」
そう言えば、僕は相澤先生を見つめる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 78人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天喰ルナ - 面白いです！！応援してます！更新頑張ってくださいね！ (2021年1月21日 20時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
鬼灯弔銀時晋介丁 - 面白いんや、何でだ。なんで@黒さんの作るのは私にどはまりするんだ (2018年10月30日 16時) (レス) id: 7bc9a154f5 (このIDを非表示/違反報告)
アイ。(プロフ) - 寮から出られないって、もし霊だとしたら、地縛霊かな……。 (2018年10月24日 18時) (レス) id: b23522634a (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - なんでここ荒れてんの (2018年10月24日 4時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
か。 - リルさん、この人体に追う傷よりも心の傷を深く大きく残ることを他人にやらかしてますよ。 (2018年8月9日 1時) (レス) id: eef33ae380 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠黒
| 作成日時：2018年7月20日 18時
