93話 焔ビトになった鬼 ページ47
彼らと焔ビト化した鬼の間に立ち入った。その瞬間、飛んでくる大きな火の塊。鬼といっても、焔ビトの本質は変わらないらしい。
「……形状変化―――
火の塊を両手で弾き、言葉通りピィーッと鳴きながら鬼に向かっていく炎の鷹。鬼が放った炎を操り、朱鳥の後ろから炎の槍と火の玉を撃ちこんでいく。
突然のことに茫然と見ていた鬼殺隊の柱である3人は、私の乱入に腹が立ったためか後ろから文句を言っていた。
「おい…てめぇ……いきなり来て何邪魔してんだよ、あ゛ぁ！？」
「鬼殺の妨害に値するぞ。処罰の対象だ」
「……危ねぇじゃねーか。引っ込んでな」
こう言われることは分かっていた。
鬼は鬼でも、焔ビトになってしまったんだ。普通じゃないことはこの3人も気づいている。それでも、鬼殺隊として鬼を倒すために戦っていた。
私の行動は、彼らからしてみれば邪魔者でしかない。途中から参戦してしゃしゃり出てくるわけだからね。
だけど―――。
「……鬼じゃないんです、あれはもう……」
「はぁ？ 何言ってんだァ……」
「戯言か。邪魔をしておいてよく言うものだな」
「……あなた達の知っている敵じゃない！ 焼け死にたくないならここから離れて、住民の避難誘導をしてください！！」
「……てめぇ、お館様に贔屓にしてもらってるからって調子に乗んじゃねー！！」
私の攻撃により白い煙の中に消えた鬼。中から「グア゛ァァァ！！」という焔ビトの叫び声が聞こえた。それが次の炎を放つ合図だと悟った私は、殴りかかってくる不死川さんを含めた3人を遠くの方へ蹴り飛ばした。
「ってぇなぁ……―――」
「おい、これは隊律違反だぞ―――」
「蹴られるとは、舐められたもんだね……―――」
飛ばされた3人は何か言っているようだけど、その声が息を飲む音に変わった。
「っ…だ、から……逃げろって言ってるのにっ……！」
「お前っ……！」
「あの炎を受けたのかっ…！？」
「こりゃあ…ド派手にやべぇな……」
威力の上がった火の塊。発火して回避したかったけれど、こいつを倒すまでその力は残しておきたい。そう思った私は、彼らに火が当たらないよう背中で受け止めた。
幸い、防火服を着ていたおかげで少し頬を掠る程度で済んだ。
「……西側は火が回っていない。逃げるなら、住民を逃がすならそっちに案内してください」
「……おおっ……わ、分かった」
―――さあ、ここからが本番だ。
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☆りんご☆(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！ 宇髄さん流に褒めていただきとても嬉しいです！ もっと派手に盛り上がるよう頑張りますね！ (2020年3月13日 0時) (
レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - めちゃくちゃ面白いです！もう派手派手です((←更新頑張ってください！ (2020年3月8日 16時) (レス) id: a5bea457da (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - サクラさん» コメントありがとうございます！ 炎炎ノ消防隊はアニメしか見てないですけど、面白いので是非見てみてください！！ 時間はかかりますが頑張ります！ (2020年3月7日 2時) (レス) id: b4140779db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - すごくおもしろいです。炎炎の消防隊は読んだことがなかったのですが、この夢小説を読んで興味がでました。続きが楽しみです。 (2020年3月5日 23時) (レス) id: 999b324e53 (このIDを非表示/違反報告)
☆りんご☆(プロフ) - 夜桜さん» コメントありがとうございます！ そこまで楽しみにしていただけてとても嬉しいです(*´ω｀*) 納得のいく文章を考えるのに時間がかかりますが、早くお届けできるよう頑張ります(｀・ω・´) (2020年3月4日 1時) (レス) id: 0283dc52d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆りんご☆ | 作成日時：2020年2月25日 15時
