何でも屋と奇術師Ⅲ (ページ26)

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90話ページ26

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「どこに行くんだい？♣」

ベッドから起き、出掛ける支度を終え二人で街に出た

貴『スペルカード、欲しいんでしょ？』

ヒソカ「それで、どこ行くんだい？♦」

貴『スペルカード買うためにここに来るまでに倒したモンスターカード換金するの。』

ヒソカ「へぇ...♠

ここにもお金があるんだねぇ♦」

あまり興味をもっていないことは彼の口調から察せた

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貴『はい、これ』

換金したお金でデパートで買った数枚のスペルカードをヒソカに見せる

ヒソカ「同行(アカンパニー)？♦」

貴『そ。これ唱えて、人名なり地名なり言うとそこまで連れてってくれるの。』

ヒソカ「へぇ...♠」

貴『今度、試してみよ？』

未だに実感がわいていないだろう彼に提案する

ヒソカ「そうだね♦」

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貴『さて、と。これぐらいでいいかな？』

移動スペルを数種類集めバインダーを確認する

ヒソカ「もういいのかい？♦」

貴『うん。たぶんこれくらいあれば移動は困らないし、行ったことない都市は結局自分の足で言った方が良いでしょ？

道中で除念師に遭遇するかもしれないし...』

ヒソカ「それもそうだね♦」

貴『何よりこれが欲しかったの。』

Aの指差すカードをヒソカが覗きこむ

ヒソカ「交信(コンタクト)？♦」

貴『うん。これで旅団の皆と連絡が取りやすくなる、はず。』

会えればだけど...

そう続けるAと、ヒソカは次なる都市へ歩みを進めようとした

そのときだった

「ちょっといいか？」

貴『？』

グリードアイランドに来てから初めて他のプレイヤーから声をかけられた

？「いきなりすまない。俺はニッケスと言う。」

貴『ニッケスさん？』

彼に興味がないのか一切対応しようとしないヒソカに代わり、話を聞く

ﾆｯｹｽ「君たち、まだゲームに来て間もないだろ？」

貴『えぇ。まぁ。』

確かにプレイヤーとして参加したのは数日前だ

ﾆｯｹｽ「ここに来る前、アントキバでボマーの噂を聞いただろう？」

貴『あ、そういえば...』

ﾆｯｹｽ「ボマーの惨劇を目にしていないのは運が良いと言うべきか...

俺は、いや俺達はチームでゲームクリアを目指している。

少しでも興味があるなら一緒に来てくれないか？」

真剣な瞳に、お誘いを無下に断るわけにもいかなかった

貴『...はあ』