何でも屋と奇術師Ⅲ (ページ19)

今日:24 hit、昨日:15 hit、合計:127,535 hit

83話ページ19

･
･
･

貴『さて、と

どこ行く？』

除念師を探す、漠然とした目標しかなく行動に困っていた

ヒソカ「街に行こう♣」

貴『そうだね。

ここから一番近いのは...

アントキバっていうところだった気がする。』

ヒソカ「どっちだい？♦」

進むべき方向を指さし云った

貴『こっち』

･

･

･

･

並んで歩くヒソカに話しかける

貴『除念師、どうやって探す？』

ヒソカ「うーん♣

そうだねぇ...♠」

人差し指を唇にあて考える様子を見せるヒソカ

貴『私も人探しの能力は無いんだよね。』

おそらくヒソカにも人探しの念能力が無いことを察していた

貴『だから、とりあえず街巡りでもする？』

ふふっ、と冗談半分で言った

つもりだった

ヒソカ「いいね、それ♦」

貴『え？』

思いのほかヒソカのお眼鏡にかなったようだ

貴『あ、あれ！』

前方を指さし駆け出した

貴『アントキバ、ついたよ。』

･

･

･

･

賑やかな街とは対照的に思いの外プレイヤーの表情が冷たかった

貴『(？なんでこんなに張りつめてるの？)』

プレイヤー同士の話し声が聞こえる

「おい、またボマーだってよ。」

「まじかよ。お前見たか？死んだやつ。」

「あぁ。悲惨だったよな。」

貴『(ボマー...？)』

聞きなれない単語に何かが引っ掛かった

ヒソカ「A♦」

不意に呼ばれた名前に反応する

貴『っ、何？』

ヒソカ「どうしたんだい？♠」

貴『んー、ちょっと考え事。』

ヒソカ「ボクには教えてくれないのかい？♣」

貴『え、知りたい？』

先ほどまでの思い詰めていた表情とは一転して、いたずらっ子のように笑って言った

貴『えー、でもなー。ヒソカだしなぁ。』

にやにやと笑いながらもったいぶる

と、その瞬間ヒソカの両手にAの両頬が包まれた

貴『ヒソカ...？』

突然のことに当惑する

ヒソカ「キミはボクのこと煽るの上手だねぇ♥」

貴『ちが、そんなつもりじゃ...』

あ、あれ見て

とヒソカの注意をそらすためアントキバの街の中央にある大きな掲示板を指差す

ヒソカ「？♠」

視線をそらしたヒソカの手から逃れ、掲示板のもとへ駆け寄る

貴『アントキバの月例大会。

今月は１０月...缶蹴り、だって。』

ついでこちらへ寄ってきたヒソカに告げる

貴『ヒソカやったら？』