金髪美女の海賊 6

航海219日目 ページ18

side simako


嘘だ…
今まで接してきたセンラは何なん！？
全部嘘やったって事！？

信じたくない
けど、冷静に考えればそうだ
せん子の予想は筋が通ってる

し「志麻が危ない」
『うん。やからもし、警報音がなったらいち早く志麻くんの所に行ってね』
し「敵の船は？」
『私と見張りの人で皆が来るまで持ち堪える様に頑張る』

向こうは精度の高い大砲
マシンガンもあるやろうな

そんな中せん子を置いてけと？
無理や

し「危険やろ？容認できやん」
『それやと志麻くん殺されちゃう』
し「せん子がそっち行けばいいやろ？」

そう言ってみたものの助けに行くのなら私の方がいい事は分かりきってる

『しま子ちゃんも分かってるやろ？足止めは銃でしか出来ひん。それに狭い室内なら跳ね返りの心配が無い短剣が有利や』
し「分かってるけど…」
『お願い』
し「お互い死なん。それを約束出来る？」

せん子の方も危険やけど
私も危ない

志麻を助けに行ってセンラを相手するのだ、引いてくれればラッキーやけど…
もし、反撃されたら私は死ぬかもしれへん

船での試合では私が勝つ事もあったけど敵である以上あれがセンラの本気やと思えん
やとしたらセンラは格上や

勝てる見込みが低い

『うん。しま子ちゃん絶対負けんといてな？勝てんと判断したら直ぐに逃げて良い』
し「は…？」

その場合、志麻は見殺しになる
相方の裏切りに動揺してる中置いて行く何て結果は見えてるやろ？

し「それでええんか？」
『うん。私の1番大切な人はしま子ちゃんだから。しま子ちゃんには死んで欲しくない』
し「志麻も大切な仲間やろ？」

そう聞くと一瞬瞳の奥が揺らいだ
それを見逃す私やない

たぶんせん子は志麻を気に入ってる
勿論他の船員もやけど

志麻には特別信頼を置いてると思う
うら子やさか子に向けるそれと同じ位の

志麻だけでは無いな…
浦田、坂田、センラにも向けていた

けど、センラは…
アカンな、これは後で考えるか

ネガティブな考えを振り払う様に左右に頭を振ってせん子を見つめた

し「絶対に助けたる。やから、勝手に諦めようとすんな」
『ごめん、ありがと』
し「任してや」

せん子は名前を変える前から私に絶対の信頼を置いてくれている
こうやって言葉でも態度でも伝えてくれる
こんな主人そうそう居ない

本当にいい主人に恵まれた

だからこそ
この主人の願いは叶えてやりたい

気ぃ引き締めんとね









To Be Continued

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