40話 ページ2
「それにしても豪華だなぁ」
「もちろんよ。なにせこの国のお偉いさんが沢山集まっているパーティーらしいわよ？」
「人混み苦手なんだけど」
端っこで歩いていく人の顔をこっそりと確認しながらベルモットと言葉を交わす。
零さんは他の場所から犯人を探すとか何とかで別行動、小さく欠伸をする。
大体見つかるのだろうか。何の宛てもなく当たりを見回していると、「そんなに怖いの？」とベルモットが可笑しそうに笑った。
「しょうがないじゃない」と少し苛立ちながら吐き捨てる。実際、写真の男はタイプでも何でもなく任務達成のための駒。抱かれる真似事だけでもこちらから御免だ。
内心毒づいていると、見覚えのある顔が目の前を通り過ぎた。
「あっ」
「どうしたの？」
「居た！」
慌てて壁から背を起こし、男に近寄る。
「あの、」
「猫崎さんだね。話は聞いてるよ」
振り向いた顔を見て確信する。
間違いない、写真の男だ。
ベルモットが裏から手回ししてくれているのは承知済みのため、頷いて予め用意されていたセリフをそのまま口に出す。
「話が早くて結構です。内密にしたい話なのですが･･････」
「それなら、近くにいい場所があるけれども」
抜け出すかい、と見せられたスマートフォンの画面には案の定ホテルの写真が映っている。
考えることが一々厭らしいやつだと呆れるが、計画通り。ふっと口元を緩め、耳元で「ぜひ」と囁いた。
＊
「あら、やるじゃない」
「どういうつもりです？貴女ではなくシャンディにハニートラップを仕掛けさせるなんて」
素直に感心するベルモットに、安室が問う。
なんてことない、と言う風に肩を竦めるベルモットに怪訝な眼差しを向ける。
「私があんな事したら、すぐに勘ぐられそうだもの。その点も踏まえてシャンディが適役だって判断したわけ」
「なるほど、そういう事でしたか」
いつもの雰囲気とは一変、どんな男でも落としてしまいそうな程に妖艶なAに驚く。
その姿を見送っていると、「私達も行くわよ」とベルモットが言った。
どうやら俺の車で行く気満々の様だ。
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シルビア-Silvia-(プロフ) - クリスさん» 嬉しいです〜！尊敬だなんて…笑ありがとうございます、頑張りますね！ (2019年4月30日 8時) (
レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
クリス(プロフ) - 続編おめでとうございます！毎回更新される度に飛んできてます！！夢主ちゃんと降谷さんの心情表現とか、情景描写がとても綺麗で尊敬します…！これからも更新頑張ってください！ (2019年4月30日 8時) (レス) id: f8f9576f93 (このIDを非表示/違反報告)
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