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*episode 水流* ページ24

「こっちは出られそうになかったぜ」

少し肩を竦め、快斗が両手を挙げる。少しの間考え込んでいた工藤君がふうっとため息を吐き、蘭さんに視線をやった。

「ねえキッド、コナン君と蘭さんを連れて助ける方法とかないわけ?」
「んな事言ったって・・・・お前はどうするんだよ」
「私は別の脱出経路を見つけて出るから、さ」

そこまで言った瞬間、べきべきという鈍い音が耳に流れ込む。勢いよく崩れていく壁と、所々に罅が走る床。そこから予測できることはただ一つ__

「崩れる!」

二人がハッとした刹那、案の定床が音を立てて落ちていく。落下していく身体に、アイザック・ニュートンの万有引力の法則を思い出してしまう私は呑気すぎるのだろうか。

「キッド、蘭を頼んだぞ!」
「くそっ、格好つけやがって!」

工藤君が投げた蘭さんを、見事に快斗がキャッチしてハンググライダーの翼を開く。小さな声で「A」と呼ばれたような気がしたが、状況的に振り返れなかった。


「お前くらい小柄ならひまわりの脱出用シューターに入れる!来い!」
「言っとくけど私、あんたより背高いし」

冗談で返しながら、まだ足場がしっかりとしている道を駆ける。もう目と鼻の先まで迫っている炎に、工藤君の後についてシューターの中へと飛び込む。

と、着水する感覚。視界から消えていた工藤君が、脱出シューターに入っていたはずのひまわりを抱えてもう片方の手で私を抱き抱えた。

あまり状況を理解出来ずに居ると、彼が設置したであろう花火ボールが爆発し、大きな衝撃に巻き込まれる。激しい水流に抗うことも叶わず、思わず目を瞑った。

*episode 波乱の予感?*→←*episode 吊り橋効果?*



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シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» いえいえ、コメント嬉しかったです!笑 (2018年7月18日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、今引きました?(汗) (2018年7月18日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - 五十鈴さん» 本当ですか(汗)読んで下さってありがとうございます! (2018年7月16日 19時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - あ、ぁぁ、中、破しました (2018年7月16日 19時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
シルビア@快斗君神推し(プロフ) - クリスさん» ありがとうございます!できる限り甘々に出来るよう頑張りますね(^^♪ (2018年7月9日 20時) (レス) id: 6380122d07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Silvia | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年6月4日 22時

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