episode37. ページ37
錦座駅前にある少し開けた広場のモニュメントに軽く体重を預け、彼女を待つ。
電車がホームへと滑り込むのを見る度に改札から出てくる人混みを見やるが、特にそれらしい姿は見えないのが何回も続いていた。小さくため息を吐く。
＿＿と、そのとき。
「ごめん、待たせちゃった……？」
おどおどと声をかけてきたのは、栗色の髪を1部だけバレッタで留めた同い年くらいの女子。
好みに合いすぎるその容姿に息を呑むが、その声質で彼女が何者なのかはお見通しだ。
「いや、俺も今来たばかりだし大丈夫」
「ならよかった」
気を遣わせないために嘘をつくと彼女の表情が緩み、口元が甘いカーブを描く。
本当に今日1日心臓が持つのだろうか。
「A、だよな？」
「うん！少しおしゃれしすぎちゃったかな……こういうの初めてだからあんまよく分かんなくて」
「すっげぇ似合ってる」
「えへへ、ありがとう〜」
行こ行こ！と絡められる指は綺麗でしなやか。
本人は無意識でやっているのだろう、恋人繋ぎであることに頬が熱くなる。
握られた手をそっと握り返し、たわいのない話をしながら錦座の大通りを歩く。
ふとAが立ち止まり、俺の手をほどいた。
同時に腕を絡められる。
「やっぱ、こっちの方がいいかな」
「え、ちょ、」
「温かいね、ふふっ」
俺を見上げて悪戯っぽく微笑む彼女。
腕から温もりが伝わってきて、じんわりと身体中に広がっていく。
彼女なりの暖の取り方に思わず笑みをこぼした。
一緒に居ると仕草の一つ一つに癒される。
「お前、甘いの好きだったよな？」
「うん！大好きだよ〜」
「んじゃ、ここ行くか！」
「えっ本当！？でもここ予約しないと混んでて入るのに時間かかるって……」
俺がAに見せたのは、今大人気なスイーツ店のホームページ。目をきらきらと輝かせたが、そんなことを言ってしゅんとする彼女に「俺を誰だと思ってるんだよ」と笑いかける。
「予約ならとっておいたから大丈夫」
「さすが快斗……」
感心したように息を吐き、笑い返してくれるA。
ころころと変わる表情に見惚れつつも指を絡め、彼女をエスコートする。
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シルビア-Silvia-(プロフ) - つばき-tubaki -さん» ありがとうございます！！！自分でも書いてて叫びそうになりながら頑張りました(？)お褒めの言葉嬉しすぎます……！頑張りますね！ (2019年6月9日 17時) (
レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
つばき-tubaki - - シルビアさんもHoneyWorks さんが好きなんですね私もです！！！アリサちゃんのセリフが出てきた時嬉しくて叫びました（笑）。Honey Works さんみたいに面白いです！更新頑張って下さい！ (2019年6月9日 17時) (レス) id: 4f1f916ec6 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 天音さん» そうです！！！アリサちゃんのそのセリフが可愛すぎてどこかで使えないかなぁと思って入れました笑HoneyWorksさん大好きなんですよ……！！ありがとうございます、更新頑張りますね！！ (2019年6月8日 23時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
天音 - 恋人になったんですね！ずっといつ告白するのかハラハラしてました。あの、もしかしてepisode41の「好きすぎて、やばい」ってHoneyＷorksさんの「生意気ハニー」の高見沢アリサちゃんの台詞ですか？（違ったらごめんなさい）更新頑張って下さい（長々とすみません）。 (2019年6月8日 22時) (レス) id: d5e2e87506 (このIDを非表示/違反報告)
シルビア-Silvia-(プロフ) - 美紅さん» お褒めの言葉ありがとうございます〜！これからもドキドキさせられるよう頑張りますね笑 (2019年5月1日 15時) (レス) id: 1b30589c5a (このIDを非表示/違反報告)
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