第058夜 ページ9
恐らくこの飛行船はハイジャックされた。
確か赤いシャム猫は１０年前……
ピーー…ピー……と何かが鳴った。
コナンくんはポケットからバッチを取り出した。
《飛行船がハイジャックされたわ》
「やっぱり…」
「要求はなんなのでしょう？」
バッチがバッチではなかった事に驚きながらも状況が状況でそれどころではなかった。
《要求を聞こう…金か？ それとも服役中の仲間の釈放か？》
中森警部がテロリストに問う。
《俺達は鈴木財閥に恨みがあるんだ。特にこのジイさんにな！》
《確かに儂は１０年前に警察に手を貸した…汝等の組織を潰すためにな！
じゃから、人質には儂がなる。他の者は解放してくれ！》
《そういう訳にはいかねーな。飛行船はこのまま大阪へ向かう！
警察に連絡しろ。ただし…妙な動きを見せれば飛行船を爆破する！
そう伝えろ！ それとこれは例の殺人バクテリアだ…間違っても俺達を捕まえようなんて思うなよ。
喫煙室だけでなく、このキャビン全体に殺人バクテリアが飛び散る事になるからな…！》
なんて酷い人達なの！
蘭さん達が心配…、私だけでも戻ろうかしら。
《待って。テロリストの１人が紙を見ながら乗客の顔を見てる…誰かを探している…？》
「誰かって…」
《この女はここに居ません！》
テロリストは女の人を探している？
なぜ？ このテロとその女の人は何か関係があるのだろうか。
目的はわからない。何が目的なんでしょう…？
《おい！ この女はどこだ。ここにいるハズなんだがな！！》
《！！……江戸川くん。テロリストが探していた人はAさんよ！》
「……えっ？」
哀ちゃんの思いがけない言葉に私は目を丸くした。
コナンくんや子供達も私の方を見てきたがそんな事よりなぜテロリストが私を探している？
「Aの事は任せろ。灰原、人質の中に犯人達の仲間がいるかも知れない。気をつけろ》
《了解》
そしてコナンくんは私を見つめる。
何を言うのか、想像が出来るから私は視線を逸らす。
「コナンくんの言いたい事はわかります。
でも、子供達の為に私は別行動をした方が得策だと思います」
「ダメだ！ お前は奴等に狙われている。
狙われているとわかってるのに１人になんか出来るか！」
「いいえ。私があなた達と行動し、もしテロリスト達に見つかりもしたら殺されてしまう。だったら私だけの方がいい」
真っ直ぐコナンくんの目を見て私は答えた。
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メイリュー(プロフ) - noppiさん» コメントありがとうございます！！不定期ですが更新していきますので宜しくお願いします！！ (10月5日 13時) (
レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年5月5日 15時) (レス) @page10 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メイリュー | 作成日時：2022年4月12日 14時
