第062夜 ページ13
愛知県・佐久島
そこに私たちは降りた。
飛行船を見ると真っ直ぐ西へ向かっていた。
「それにしても…海が綺麗ですね。あんな事があったとは思えないほど悠然としている……」
「Aお嬢様もこっちに来てヤギと触れ合いませんか？」
「なぜヤギが……、さ、触るだけなら……」
新一くんは恐らく服部くんと電話をしているのかな？
“コナン”くんではなく“新一”くんって感じの話し方で、何となくそう思ってしまった。
キッドはキッドでヤギと触れ合っているし……、三河湾では野生のヤギがいるのが当たり前なのでしょうか？
「……可愛くない顔してますね」
「それは言ってはいけませんよ」
なんて怪盗キッドと笑いながら話していた。
「……爆弾とバクテリアとハイジャック犯を乗せた飛行船がそっちに向かってんだよ。既に感染者も二人…」
「三人だ。水川ってディレクターも右の掌に発疹が出た」
「え……、もうそんなに感染者が出ていたんですか？」
みんなが心配……、でもあの飛行船にはあの人が乗っている。
早く戻りたい、でも……戻りたくない。
あの人に捕まったら私は、またあの地獄のような場所に戻される。それだけは嫌だ。
「ありゃ、警察のヘリだな…飛行船を追ってるのか」
バラバラ、と聞こえた音の方に顔を向けると確かにヘリコプターが見えた。
あれを使えば飛行船に戻れるかも知れない…でも……
「……怖い」
地面を見つめながらボソリと呟く。
新一くんは、どんな手を使ってでも戻るだろう。
怖いもの知らずな彼なら、きっと。
なんて思っていると新一くんはスマホを取り出し、どこかへ電話をかけ始めた。
「今愛知県の佐久島にいるのですが、飛行船を追って警視庁のヘリが…」
それが噂の“蝶ネクタイ型変声機”と言うやつですね。
新一くんの声が…！
でも、
「キッドは知っていたんですか？ コナンくんが工藤新一と言うことに？」
コソッとキッドに問いかけると、キッドはウィンクをした。
怪盗キッドは何でもお見通しなんですね…流石です。
……と、言うことは遅かれ早かれ、私の正体も知られてしまうのでしょうか？
「ハイジャックの件は知っています。そこで、警部にお願いしたい事が…僕もそのヘリに乗せてほしいんです。この工藤新一を」
新一くんのその言葉で私とキッドは彼の方を振り向いた。
「工藤新一」を乗せてほしい……？
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メイリュー(プロフ) - noppiさん» コメントありがとうございます！！不定期ですが更新していきますので宜しくお願いします！！ (10月5日 13時) (
レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年5月5日 15時) (レス) @page10 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メイリュー | 作成日時：2022年4月12日 14時
