第051夜 ページ2
私は園子さんの招待で飛行船に乗っていた。
「わぁ〜〜〜!!」
「トロピカルランドだ!!」
子供達はとても楽しそうに窓の外、もっと正確に言うと下を見ていた。
私も子供達と一緒に景色を楽しんでいた。
小五郎さんはずっと窓に背を向けて椅子に座っていた。
高所恐怖症らしい。
蘭さんが誘っても盛大にキレていた。
「ねぇ、キッドさんはいつもこんな景色見てるのかなぁ?」
「羨ましいですねぇ」
「でもよォ…キッド、本当に来んのか?」
と子供達が話していると園子さんが“来るわよォ!!”と言って返事が書かれた写真を見せていた。
私にも送ってくれたから内容は知っている。
でも元太くんは……
「へのご…、んでお…、けします…?」
園子さんは、元太くんの言葉に“?”を浮かべ、写真を見ると呆れた顔をした。
「あんたねぇ、平仮名だけ読んでどーすんのよ!」
園子さんにそう言われると元太くんは頭を掻きながら“へへへ”と笑って誤魔化した。
そして園子さんが言おうとした事を私が言う。
「“飛行船へのご招待、喜んでお受けします。
但し、72歳のご高齢の貴方に6時間も緊張状態を強いるのは忍びなく、夕方、飛行船が大阪市上空に入ってからいただきに参ります。
それまでは存分に遊覧飛行をお楽しみ下さい。怪盗キッド。”
でしょ?」
「もー! 私が言おうとしたのにぃ!」
私が代わりに言ったことにより園子さんに怒られてしまったが、私だって凄く楽しみにしている。
だって、既にこの飛行船に怪盗キッドがいるかも知れない。
そう思うと誰に変装しているか突き止めたくなっちゃいますよ。
「でも……
あ〜〜私のことも頂きに来てくれないかしら…キッド様〜〜!」
その光景を見た哀ちゃんは…
「前から思ってたけど…彼女、かなりユニークな性格ね」
「…ま、まぁな…」
「確かに」
哀ちゃんの言葉を聞いて私達は少し呆れ返っていた。
彼氏がいるとは聞いているが、怪盗キッドも狙っているなんて…
「Aさんも、ライバルが多くて大変ね」
「そ、そんなんじゃないですって〜!」
「私は応援するわよ」
「ホントですか!?」
なんて哀ちゃんと話していると隣にいたコナンくんの視線が段々痛くなって来ているのに気づいてはいたが、怖くてコナンくんの顔が見られません…
するとタイミングよくスマホが鳴り、私はコナンくんから離れる事ができた。
354人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メイリュー(プロフ) - noppiさん» コメントありがとうございます!!不定期ですが更新していきますので宜しくお願いします!! (10月5日 13時) (レス) id: e92fbb5050 (このIDを非表示/違反報告)
noppi(プロフ) - 続きも見たいです(*^▽^*) (2022年5月5日 15時) (レス) @page10 id: a056ba0898 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:メイリュー | 作成日時:2022年4月12日 14時