五条悟の守護という縛り【呪術廻戦】

葛藤と試練 ページ11

五条が鳥居を見つける数日前、Aはあることを決めた。

　

それは、


「…よし、あいつがもし私の領域に入ってこれたら
力は十分にあると認めよう。

…決して私が外界に出たいというわけでは……ごにょごにょ。」


　
菅原道真という思いもよらない訪問客の言葉に心を揺さぶられたAは長い間考え、そう決めた。


　

翡翠色の耳飾りを通して五条の力が増していることがわかる。
呪力のコントロールの向上や、身体的機能の向上、術式の洗練度など。


　

しかし、Aが五条悟に加護を授ける、と決めた時に見込んだ力にはまだ足りていなかった。



そこで、自分の領域に入る際に必要な総合的な"強さ"を、見込んだ"到達点"に定めた。


　

一応、Aは五条を高く買っている。

　


「あいつは少々ひねくれているが、呪術師としては申し分ないからな。」


　

というのが評価だ。


　

それに、かつての自分似たような境遇にある彼に自分を重ねてしまうときもある。

故に、強くなってほしいと思うのだ。




名家に生まれ、生まれた瞬間から色んなことを叩き込まれ、力があるがために期待や妬みを背負っている。



(安心できる場所が欲しかった。

似たような境遇にある悟もそう思ったに違いない。

そして、この場所はあいつにとってそういう場所だったのかもしれない。)


そう考えた時、保身のために扉を閉じた自分を情けなく思う時もあった。

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