佰参拾陸話 ページ25
『………あの、どこ行くんですか?』
時透「………。」
手首を掴まれたまま、霞柱様に引き摺られていく。
何気に森の中に連れてこられたし。
どうしよ?
てか、さっさと離して欲しい……。
地味に力強いんだよなぁ……。
そう思ってたら。
・
・
・
『………ちょ、』
…………今度は抱き寄せられました。
視界に広がる霞柱様の隊服と髪の色。
肩と腰に回されてる腕。
………そしてさっきより鮮明に聞こえる心音。
・
・
・
………いや、そんなことより。
『(……これ、抜けられなくない?)』
離して貰おうと動くと、ますます強く抱き締められてしまった。
時透「離す気なんかさらさらないから。……ほら、教えてよ、A。」
……力強めてこないで。
離して。
あと耳元で喋るな。
『………離して下さい。』
時透「教えてくれたら離すよ?」
『いや、知らないです。「どうしたら好きになるか」なんて……。』
時透「なら、僕のこと好き?嫌い?」
………なんの二択、それ。
どっちで答えてもダメじゃない?
……あとさらりと顎持ち上げないで。
近いんですけど。
時透「どっち?」
この状況で答えろってか。
鬼か。
…てか、どのみち離してくれないよな、これ。
『………どっちでもないです。』
時透「ふーん。そう。」
ほら。
答えたのに離してくれないじゃん。
なんで?
……この人の思考が読めない。
時透「……僕本気だから。」
『え?』
なに?
・
・
・
え?
………ま、え?
いま、なにされた?
目の前いっぱいに映った霞柱様の顔。
唇に柔らかいなにかが当たった感触。
………え??
時透「……覚悟してね、A。」
『………っ?!』
耳元でそう言って私の髪に接吻を落とすと、満足気な顔をして霞柱様は帰っていった。
『(………は、え?今、のって…。)』
屋敷に帰ると、鎹に「熱があるのか?」と本気で心配されたのはまた別のお話であるー…。
時透「(…A可愛かった。しかも柔らかかったし……。クセになりそう…。)」
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るい(プロフ) - 望さん» 鬼化ルートとは別に短編集を出すので、鬼化ルート=短編集ではないです。書き方分かりにくかったですね(汗)申し訳ないです。後で修正しておきます! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 宙さん» 迫ってるむいくんかっこよくないですか?!欲のままに書いてみたんですけど……、気に入っていただけて良かったです!これからもよろしくお願いします! (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - にゃうさん» ホントですか、そう思っていただけて何よりです!これからもよろしくお願いします!返信遅れて申し訳ないです…… (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - むーむさん» 分かりました!甘々な感じになってもよろしいでしょうか…? (2020年4月11日 22時) (レス) id: 02d9104630 (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - 鬼化ルートは短編集じゃない方がいいです。普通に投稿してください。更新楽しみにしています。 (2020年4月8日 22時) (レス) id: 05ffcd4bcd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:魅夜 | 作成日時:2020年3月28日 23時