階級学園【小説】 (ページ27)

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苦手なことと噂【遊佐雛野】ページ27

そして、体育祭まで1週間をきったある日のこと。

「しつこい…」

「ヒナ、大丈夫？」

「無理。」

「即答だね。」

あたしは、下位の人たちに教えてください！と頼まれた。

人に教えること、苦手なんだよね。

それに、教えてもなんとかなるわけでもないし。

「アリスと同じグループになりたかったな～」

「去年は一緒だったけどね。」

「まあね。っていうか、あたしに教えて！って頼んで来た子、ほとんどが会長と同じグループの子だったよ。」

「退学になりたくないんだろうね。」

1年生で退学になった人、結構いるからね。

卒業できるのは、入学のときと比べると…考えるだけでもびっくりする。

退学にしてるのは、あたしたちなんだけど。

「体育祭、平和に終わるといいね。」

「それは、会長次第かもね。」

体育祭が何事もなく終わるのがいいんだけど、そうもいかないだろうな～

とりあえず、あたしは体育祭が平和になるように祈るだけだね。

「生徒会、体育祭に関してやる気がある人いないからね。」

「噂によると、会長がランニングしてるらしいよ。」

「会長が！？」

びっくりするよね、あたしも噂を聞いたときはびっくりしたよ。

あ、噂だから嘘かもしれないけどさ。

「でも、会長が本気を出したらあたし、ヤバいかも。完璧すぎて、負けるかも。」

「本気になる会長… ちょっと見てみたいかも。」

会長が本気になったら、どうなるのかな…

めっちゃ気になる…！