階級学園【小説】 (ページ19)

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体育祭は…？【遊佐雛野】ページ19

体育祭もあるけど、あたしにとってはインターハイとかの大会の方が重要なんだよね。

特に水泳は。

この前の大会で、日本記録を更新したから世界大会にも出場することになりそうだし。

「はぁ… 忙しくなりそう…」

「雛野様がため息ついてる…！」

いや、あたしだって人間だからため息くらいはつくからね？

完璧っていっても、会長には敵わないから。

「部活と委員会の予算決め、体育祭の準備、大会の練習、中間考査の勉強… やることが多いな～まあ、このくらいなら楽勝かな。忙しいけど。」

「体育祭、雛野様と一緒のチームになりたいな～」

「うんうん！雛野様がいたら、優勝は間違いなしだよ！」

「どうやったら、あんなに運動ができるかな？」

「俺らみたいな凡人には無理無理。遊佐様は生まれつきの才能っていうのがあるからさ。」

歩いていると聞こえる、あたしと同じチームになりたいっていう会話。

去年と変わらないね。

あたしと同じチームになって、勝つってことに何の意味があるのか分からない。

所詮、ただの体育祭がなんで盛り上がったり楽しんだりするのか。

大会は結果を残せるし、自分と勝負ができる。

結果も残せない、自分と戦うことができないものって正直に言うとクソ。

生徒は絶対参加って、ホント嫌になる。

「体育祭、やだな～」

あたしはそう呟いて、ブラブラと歩くことにした。

途中、退学者が出たって聞いたけど相変わらず、下位ランクの人は学ばないね。