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╋1章:呪われし双子╋ ページ1

「「おぎゃぁ、おぎゃぁ!!」」

窓から太陽の光が射し込む部屋の中、エプロンを着た女性の腕に抱かれ双子の赤ん坊が元気な産声をあげていた。

「ふぅー、よく頑張ったわね!
元気な双子の赤ちゃんよ♪」

「あぁ、神様!ありがとう御座います…エステル姉様、本当にありがとう…」

「もう、リーシェル…水臭いこと言わないで?
貴方は私の弟の妻なのよ?
私にとったら、大切な大切な妹の出産なんだから…もっと頼りなさい♪」

エステルはそう言うと軽くウィンクをして、ようやく泣きやんだ双子の赤子を、リーシェルの腕に抱かせた。

「私の可愛い可愛い感じ赤ちゃん…産まれて来てくれて、ありがとう。二人共、会いしてるわ♪」

優しく囁やけば、リーシェルは双子の頭にそっとキスをした。
エステルも優しく微笑んでいたが、不意に扉に近づけば勢い良く扉を開けた。

「うわぁぁ、んぐっ!!!!」

「ルフト、静かに!赤子やリーシェルの身体に響くでしょうが!
後ね、気配消したつもりか知らないけど扉に張り付いてるのバレバレだからw
手、離すけど…静かにしなさいよ?」

エステルの言葉に双子の父親であるルフトは必死に頷けば、エステルはゆっくりとを離した。


「はぁはぁ、姉さん…酷い…」

「何言ってるの!あんた父親になったんだから、しっかりしなさいw
ほら、さっさとリーシェルの側に行ってやりなさい♪」

「うわっ、ちょ…本当に相変わらず乱暴だなー
………姉さん、ありがとうな?」

照れくさそうにお礼を言うルフトに、エステルは背中をポンポン叩いて優しく微笑みを浮かべた。
ルフトも微笑みリーシェルの側へと行けば、二人は幸せそうな顔で赤子を見つめ優しく微笑み合った。

「全く、本当に幸せそうな顔しちゃって…二人共、本当におめでとう♪」

エステルは独り言の様にお祝いの言葉を囁き、静かに部屋を後にした。

「リーシェル…本当に、ありがとう…それから…二人共、俺達夫婦の元に産まれてきてくれて本当にありがとう!」

「ふふ、見て…この子達笑ってるわ♪
あなたの言葉を理解しているみたいね?」

「そうか、そうか!
二人共、リーシェル似の聡明な子なんだな♪」

「そんな事ないわ…貴方に似て美しい顔立ちよ?」

「「プシュン!!」」

同時にクシャミをする我が子に、自慢し合っていた二人はお互いに顔を見合わせ、吹き出し笑い合った。

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作者名:kai | 作成日時:2017年9月8日 11時

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