139時間目 ページ39
莉桜に続いて、『兄さんを殺す』と言う意見の人達が僕たちの前に出てくる。
「反対…？」
「助けるって言うけどよォ…、具体的にどうするんだ」
「で、でも！」
「俺等だって、考えなかった訳じゃねェ。けどな、もし方法が見つからずに時間切れしたら…どうなるよ？」
「…っ」
渚の呟きに寺坂と村松がそう答えた。
…実際の所、僕もどうにかして兄さんを人間の姿に戻したくてラファエルと試行錯誤しているが、中々上手くいかない。
やはり、柳沢の『天才』というのは伊達ではないと言うことだ。
…もう、時間がないと言うのに。
「でっ、でも！考えるのは無駄じゃ…」
「『才能ある』奴ってさぁ…、何でも自分の思い通りになるって勘違いするよね…。ねぇ渚君、随分調子に乗ってない？」
寺坂の言葉に渚が反論の言葉を言おうとした瞬間、渚の言葉を遮ったのはカルマだった。
カルマは渚に向かって言葉を言いながら、渚の目の前まで歩いてくる。
「そ、そんなつもりじゃ…。第一、暗殺なら僕なんかより、カルマ君の方がずっと…」
「…そう言うこと言うから尚更イラつくんだよ…ッ。実は自分が一番力が弱い人間の感情、理解してないんじゃないの？」
カルマの言葉が僕の胸に刺さる。
…カルマの言葉は全て僕に当てはまるからだ。
僕は全て思い通りになると思っている節がある。
人の気持ちは読み取れても、理解しようとしない。
…現に、僕はイトナの件で一度体験している。
でも、そんなの今はどうでも良い。
兄さんを殺すと考えている奴がいるなら＿＿＿
「そう考えてる奴ら、全員殺そう…！」
邪魔な奴らは全員殺す
そう思った時には、一番に視界に入った悠馬と前原に抑えられているカルマの首に狙いを澄ませていた。
太股に付けているレッグシースに刺さった一本のナイフに、無意識に手が伸びる。
首に刺せば、大体人間は死ぬ。
首には太い血管がある。…刺せば大量出血は免れない。
血飛沫は大好物だ。
そして、全身に赤い液体を浴びる…。ああ、考えただけで興奮してきた。
その光景に口がニヤける。
「まずはお前からだ…、カルマ」
そう口から出たと同時にカルマの首めがけてナイフを振りかざした＿＿＿つもりだった。
「何をしているのです、(人1)」
「ッかは…ッ！！」
気づけば僕は地面に転がっていた。
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恵野(プロフ) - 柊りあさん» いえいえ！むしろありがとうございます泣 更新は現在時間が取れず出来ないのですが、今週の土日には時間ができるかもしれないので、その日を予定してます！ (2020年1月14日 21時) (
レス) id: d3fd993259 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - 更新頑張ってください！一からまた読み返したんですけど、やっぱり面白い……!!応援しています！(何回もコメントするの、しつこいですかね？) (2020年1月14日 20時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 柊りあさん» コメントありがとうございます。更新出来ない期間が長かったので、書いた内容を覚えておらず曖昧な所もありますが…汗 これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
柊りあ(プロフ) - この作品、面白くて好きです。これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 14時) (レス) id: 18aaf501b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年10月24日 17時
