暗殺者は今日も化けの皮を被る (ページ5)

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5時間目ページ5

放課後

一日様子を窺ったことでこの教室の事を半分理解した

ターゲットは生徒たちに“殺せんせー”と呼ばれているようだ

そして、ターゲットは甘い物を好んでいること、女性の胸部が好きだと言うことがわかった

・・・生徒たちが目の前で昼食をとっているのにも関わらず、成人向け雑誌を読むのはどうかと思うんだけど

現在放課後

ターゲットとイトナの勝負が始まる

シロに言われた“もしもの時”に備え、マントの下でレッグホルスターに入った拳銃に触れる

シロのサポートもあり、イトナの方が押しているようだ

「触手の弱点・・・ここで勉強させてもらうよ、シロ」

反対側の耳につけている盗聴器でシロが発言しているターゲットの弱点と触手の弱いところを脳にインプットする

・・・何故シロは僕が触手を持っていることを知っていたんだろう

僕は触手をうなじに植え付けている

髪は触手が隠れるほどに伸ばしているつもりだ

・・・やはりあの男は全てが終わった後に＿＿＿＿＿

考え事をしていた時、窓からイトナが投げ飛ばされていた

と同時に通信が入る

「イトナはどうなっている」

「・・・どうやら状況を理解できていないようだ

ターゲットを見て固まっている」

イトナは何かに包まれていた

・・・あれは会話に出ていた脱皮の残骸か・・・？

見たところ丈夫そうな皮だ

「・・・！不味い！」

イトナが黒い触手を出している

我を忘れている・・・！

銃をイトナに向けて構える

イトナが窓の下枠に足がついた所を狙い発砲する

イトナは後ろから僕の発砲した弾丸に当たり仰向けに倒れる

「・・・出てきなさい

私には匂いで既にバレていますよ」

ターゲットは僕をはっきりと見ていた

・・・鼻が利くのか

これはかなり厄介だ

僕は大人しく木から降り、教室に窓の下枠に座る

「助かったよ」

シロの言葉に僕は頷く

ターゲットは未だに僕を見ている

「その子は・・・」

「私の助手ですよ

転校初日で何ですが、暫く休学させて貰います」

イトナを担いだシロをターゲットは引き留める

「シロさん

貴方にも聞きたいことが山ほどある・・・

そのフードで見えないその子にも・・・」

シロはターゲットの言葉に嫌だ、と返し止めてみろ、と挑発する

が、ターゲットの指はドロドロに溶けてしまった

そのままシロは教室を後にした