暗殺者は今日も化けの皮を被る (ページ4)

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4時間目ページ4

早朝5時

僕はボロボロの校舎の近く立っている木の上にいる

ターゲットは超生物

人間の姿では無く、簡単に言うとその姿はタコである

それは写真でその姿を確認したから知っている情報だ

「まだここにいないのか・・・？

まあいいや、一眠りしておこう・・・」

・

顔に冷たい感触を感じ、僕は目を覚ます

冷たい感触の正体はすぐに判明した

「雨・・・！？」

僕は急いでマントについているフードを深くかぶった

今の僕は雨に濡れるとかなり不味い体質になっている

なるべく雨水の当たらなくて様子を窺える場所に移動する

「・・・あれが、ターゲット」

すごく顔がでかい

写真のと比べると随分大きくないか・・・？

ターゲットは頭部から絞り出てきた水を教卓の上に置いてあるバケツに落としている

・・・どういう仕組みなんだ

と、耳につけていた通信機から声が

「やあ、暗殺者レオン」

「何の用だ」

「イトナの様子は？」

「いい子にあんたが呼ぶのを待っているよ」

僕は少し離れた木の上に座る少年を見た

僕はその少年を見た時に衝撃を受けた

・

『この子がイトナだよ』

『！』

イトナと呼ばれた少年に僕は見覚えがあった

だって、その子は前に依頼で潰した会社の息子だったからだ

流石に名前までは知らなかったけど・・・

『もしかして、知り合いかい？』

『・・・僕に知り合いなどいない』

動揺のあまり、反応が少し遅れてしまった

僕は彼の人生を壊した一人

会うことは無いから、と見て見ぬ振りをしたのに・・・

＿＿＿＿＿＿こんなところで再会するなんて

シロは通信を切っていないのか、ターゲットとE組生徒の声らしきものが聞こえてくる

そしてシロがイトナの名を呼んだ

僕はじっと彼の様子を見る

「・・・壊して入る、のか・・・」

イトナは玄関に向かっていくのかと思いきや、校舎の壁を吹き飛ばして教室に入室したのだ

・・・生身の人間が道具なしでどうやって壁を破壊できるか？

それは“触手”と呼ばれるもので破壊したのだ

『イトナには“触手”と呼ばれるものが植え付けられている

・・・まあ君も植え付けているようだが』

昨日のシロとの会話

・・・何故あの男は僕について何でも知っているのか

盗聴器などをつけられるような失態はしていないはずなのに

僕はじっとシロを見つめ続けた