2時間目 ページ2
暗い路地裏に鳴り響く着信音
携帯の持ち主は通話ボタンをタップする
「・・・合言葉を」
「__________」
「・・・こんばんは
本日はどのような案件でおかけになられましたか、依頼人?」
「こんばんは
日本の防衛省のものです
依頼内容は国家秘密でして・・・今はどちらに?」
「アメリカです
・・・電話では話せない内容で?」
「はい
申し訳ないのですが、_日に日本の__空港でお待ちしておりますのでこちらまで来ていただけないでしょうか?」
「報酬金は?」
「100億です」
「ほう・・・なかなかに手強いターゲットだ
では、_日に__空港で」
通話が終わり、路地裏は静寂につつまれる
「・・・彼奴らを殺して・・・
救ってみせる、兄さん」
通話中の時とは違う、幼さが残る少女の声が静かに木霊した
・
「遠方からありがとうございます」
「では早速、依頼内容を聞こうか」
まあ、”知って”いるんだけどね
月を爆破した超生物
その化け物が来年の三月に地球を爆破すると言っているらしく、このままでは地球が危ないと言う
どういうわけか、防衛省の方は僕の年齢を知っているようだ
個人情報は漏らしていないはずなんだけど・・・
「その超生物は椚ヶ丘中学校3年E組の担任をしていまして・・・」
「た、担任?ターゲットは教師をやっているのかい?」
「はい
なので、レオン様に椚ヶ丘中学校3年E組に転入生として転入して貰いたいのです」
なるほど、潜入依頼か
______僕にとってこれほど好都合な話は無い
「わかりました
では、そちらでは“AA”と名乗りましょう
そして・・・」
変装道具を外す
防衛省の方はちょっと驚いているみたい
「この姿で登録願います」
わかりました、と言いカメラを構える女性
資料のための写真撮影だ
・・・まあ、誰も気づかないだろうね
_____これが、本当の僕の姿だってことに
・
事前に契約していたマンションに帰宅する
部屋はなかなかに広く、段ボールが数個置かれている
業者に頼んで設置して貰ったキングサイズの寝具にダイブする
「やっとあえるね・・・
兄さん」
天井に向けて伸ばした手をぎゅっと握りしめた
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作者名:恵野 | 作成日時:2019年6月7日 21時