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「豪炎寺さん！やりましたねっ！」
僕がそう言いながら駆け寄ると、豪炎寺さんは微笑を浮かべながら両手を挙げる。
僕はそれの意味を理解して、僕も少し高い位置にある掌に向かって両手を挙げた。
＿＿＿パンッと乾いた良い音が短く響いた。
「…」
僕は倒れていたデサームを、…治兄さんを見る。
と、誰かに背中を押される。
「行ってこい」
「鬼道さん…。はいっ」
どうやら僕の背中を押してくれたのは鬼道さんだったようで。
僕は言葉に甘えて、デサームと対面している円堂さんの元へ向かう。
「地球では、試合が終われば、敵も味方もない。お前達のしている事は許せないけど、俺はサッカーの楽しさをお前達にも分かって欲しいんだ」
「…僕は、楽しかったよ」
「！！」
僕の放った言葉に、デサームは目を見開いて驚いた表情で僕を見た。
困惑していたようだが、デサームは短く笑った。
「次は…、必ず勝つ」
そういいながら円堂さんに向かって手を伸ばし、握る＿＿＿と思ったその瞬間、青い光が。
そこには人影が。
光が収まり、そこに立っていたのは＿＿＿
「…ふー、すけ…？」
忘れるはずのない顔。
「私はマスターランクチーム『ダイヤモンドダスト』を率いる『ガゼル』」
目の前にいる少年は、ガゼルと名乗った。
皆、僕が倒さなければいけないのか…っ。
誰か一人でも、という希望は打ち砕かれた。
視界の端で誰かが動く。
それは＿＿＿
「『治兄さん』…っ」
「！！」
先程まで手を伸ばせば触れられる距離にいたデサームが、後ろへ下がっていた。
それに僕は気づいて、思わず名前を呼びながら手を伸ばす。
「どうして皆、嘘つくの？どうして、僕を騙すの…？」
「…来るな」
制止の言葉なんて聞かない。
教えてくれるまで、僕は歩き続ける。
「ねぇ、教えてよ…っ、どうして僕をっ」
「来るなAッ！！」
「！！」
デサームの怒鳴り声がフィールドに響く。
…僕の名前と共に。
その怒鳴り声は僕の足を止めるのには十分で。
「…私は大丈夫だから」
「！！治兄さ、」
再び手を伸ばした。
が、触れることは叶わず、目の前にいたイプシロン改は跡形もなく消えてしまった。
最後に聞こえた治兄さんの優しい声音と表情が、頭の中でぐるぐる回る。
「＿＿＿円堂守。君と戦える日を楽しみにしているよ」
聞こえたガゼルの声に、また僕は『絶望』する。
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恵野(プロフ) - 銀世界の姫騎士 レオさん» コメントありがとうございます。私の気分で更新するかしないかが決まってしまうのですが…汗 ありがとうございます！ (2020年3月11日 22時) (
レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
銀世界の姫騎士 レオ(プロフ) - すごく面白いです！これからも、無理せず頑張ってください！^^* (2020年3月11日 21時) (レス) id: 86c31a4b24 (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 聖ニャンさん» コメント遅くなりすみません…！汗 励みになります！ありがとうございます嬉涙 (2020年1月16日 17時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
聖ニャン(プロフ) - 凄く面白いです!これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年12月24日 23時) (レス) id: 69449d120b (このIDを非表示/違反報告)
恵野(プロフ) - 水琴さん» コメントありがとうございます。更新は不定期ですが、宜しくお願いします！ (2019年11月4日 15時) (レス) id: 6bb0d67502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恵野 | 作成日時：2019年11月4日 12時
