ココアとお誘い ページ4
海人が2階の自分の部屋へ荷物を置きに行っている間に牛乳を温め、ココアの用意をする。
と、側に置いていた携帯が鳴る。
『来週の木曜空いとる？ほんまに誘ってみた笑』
「わお、」
チラ見すると廉くんからだった。
驚きながらも、とりあえず用意をする。
「Aーココアできたー？」
と海人がリビングに来る頃には出来上がっていた。
制服から部屋着のパーカーに着替えてリビングへ降りてきた海人。
はい、っとカップを渡すと、海人は「ありがと！」と服の裾を伸ばしてカップを持ち自分の前に置いた。
自分の分を一口飲んでから、目の前で入念にふーふーしている海人に気になっていた事を尋ねる。
「ねーれんくんて、受験終わってるの？」
高校3年生の2人だけれど、カイはこんな可愛いくせに私より頭が良いので、センター利用だけで第一志望に合格していて、もう受験を終えている。
「廉は内部推薦で決まってるからカイより先に終わってるよ。ね、もうココア熱くない？」
まだふーふーを続ける海人。
「ふふっ、もう平気だよ。へー終わってるからか、」
「なんでー？」
「え、なんか本当に遊びに行こうって誘われた。」
集中していたココアからえ、っと顔をあげるカイ。
「Aと廉が2人で？」
「うん、たぶん。カイも来る？」
カイは唇に指を当て、少し考えた後頷く。
「行く。いつー？」
「来週の木曜。」
カイは携帯を開きスケジュールを確認する。
「え。来週の木曜ってバレンタイン当日じゃん。」
「え？そうなの？」
「うわ、しかもこの日ダンスのレッスンじゃん、最悪。行けない。」
そう言って文字通り項垂れるカイ。
「廉くんもバレンタインって気づいてないのかな？」
「ないっしょ、気づかないのAぐらいだよ。」
明らかにさっきより低いトーンの声だ。
「なにそれ、ひどい。」
「廉なに考えてんだろ。」
「それな。」
もしバレンタインとわかってその日を指定してきたのならやはり勘ぐってしまう。
「行くのー？A」
自分が行けないからか、不機嫌な様子のカイ。でも口の横にココアの跡をつけているので笑ってしまう。
「なんで笑うん？」
私が口を指差すと自分の口を確認して耳を赤くしている。
「見ないでー」
と顔を隠す海人はやっぱりかわいい。
ラッキー海人
ブラック海ちゃん
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日向葵夏(プロフ) - 0519namiさん» ありがとうごさいます。そんな嬉しいコメント頂けて、すごく更新頑張れちゃいます！頑張ります:) (2019年9月8日 14時) (
レス) id: 8e6d6b05f4 (このIDを非表示/違反報告)
0519nami(プロフ) - 凄く面白いです！！海ちゃんの可愛いさに癒されつつ廉君との今後の展開も気になります！！応援してますので更新頑張って下さい！ (2019年9月7日 22時) (レス) id: 50354e6784 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日向葵夏 | 作成日時：2019年9月7日 4時
