嫌いになりたい【wrwrd!】

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-snside-

夕方Aちゃんが珍しくタブレットを食べにこないと思い、Aちゃんの自室へ行った。
普段こんなことはないのに。嫌な予感がする。

部屋の前に立っても人の気配が感じられず、ノックをしても返事がない。
勢い良く扉を開けると、そこは確かにAちゃんの部屋だったが、誰もいなかった。

コーヒーが少量入っていたであろうカップを床に落ち、カーペットにシミを作っている。誰からかもらった大量の書類は空いている窓によって部屋中に散らばっている。

Aちゃんが、このまま放っておくわけがない。いつ、何があった？？

僕は慌ててインカムを全員に繋いだ。


「幹部全員応答して！！Aちゃんの居場所を知っている人は！？最後に見たのはいつ！？」


バラバラに帰ってくる答え。どうやら最後に会ったのは僕だったようで。一人で焦っていた僕にバリトンボイスで冷静に話しかけられる。


〈…何があった？ぺ神〉

「Aちゃんが、いない。誘拐、だと思う」

〈分かった。幹部全員、今すぐ会議室へ来い〉

「なんで、なんでそんなに冷静で居られるの！？」

〈……今焦ったってどうしようもない。Aを助けることが最優先だ。早く来い〉


心配じゃないのか。


…いや、グルッペンだって心配に決まっている。Aちゃんのこと大好きだから。僕も落ち着かないと。

Aちゃんを、助けるんだ。

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