ひゃくきゅうじゅうはち ページ4
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『ここだよ！』
エマがAに連れて来られたのは先日、初めて兄らと顔を合わせた道場。
中からは「エイ！エイ！」との掛け声が聞こえ、そっと中を覗くと白い胴着を着た子どもたちが稽古に励んでいた。
「よーし、そこまで！！」
『あっケイくんいた！』
真一郎「おーアイツ調子上がってきてるじゃねぇか。圭介ぇ、お前ガキのくせに体幹ぶれねぇな」
場地「真一郎くん！A！！」
真一郎「バカ！でけぇ声出すな」
小さく場地を呼んだつもりだったが、それよりも大きな声で自分とAの名を呼んだ場地。
「ん？真一郎！！」
真一郎「じゃあ、あとは頼んだぞ！A！」
そのお陰で祖父に見つかった真一郎はそそくさと逃げて行った。
「ったく…アイツは悪さばっかして全然道場に顔を出さん。」
『おじいちゃん、お邪魔してます』
「Aからも言ってくれんか。アイツもお前の頼みなら聞くだろう」
『シンイチローくん、すぐ別の話にすり替えちゃうからなぁ』
「圭介、お前はああなるなよ！！筋がいい」
場地「おっ押忍！！」
Aが「あの男の子がケイくんだよ」とエマに説明していると、ダダンっと床を駆ける足音が聞こえた。
そちらへ目を向けると、足音の正体は万次郎で、ちょうど軽々しく床を蹴り、キックミットへ華麗な足技を入れる姿をエマは目撃した。
万次郎「ほっ」
エマ(すごい…)
『万次郎くん、今の高く飛んだね！』
場地「先生…なんで
「あれは天才」
場地「えー！？ずりぃよ、なんだよソレ！？」
「なぜならワシの孫だから！」
恨めしそうに見つめる場地に祖父は堂々と言い切った。
こうなれば直球勝負だ。
場地「おい、佐野！ちょっと組手しろよ！！」
万次郎「え？ヤダよ、汗かきたくねぇもん」
場地「じゃあ、なんで道場来たんだよ」
万次郎「俺のすごさ見せつけて目立ちたいから。あと、Aにかっこいいって言ってもらうため！」
『うん、万次郎くんかっこよかったよ！』
場地「なんちゅー性格してんだコイツ。Aも持ち上げんじゃねぇ！調子乗る！！」
場地がAの方を振り向きながらそう言うと、ふとエマと視線が合わさった。
エマは咄嗟にAの後ろへ隠れる。
場地「ところで、ずっといるあの子誰？Aのダチ？」
万次郎「エマ、妹」
場地「え！？」
『可愛いでしょ〜』
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ゆず(プロフ) - いっちゃんさん» すみません。コメントありがとうございます。微修正や下書きをして保存した際に通知が届いてしまったのだと思われます。その際は更新通知をオフにしていたつもりでしたが、漏れていたようです。ぼちぼち更新していきますので、お待ちいただけますと幸いです！ (2023年3月1日 17時) (
レス) id: 5e3b7e37d3 (このIDを非表示/違反報告)
いっちゃん(プロフ) - すみません、更新通知が届くのですが、どれもNEWと表示されてなくて、、、続きが更新されてるのでしょうか。 (2023年2月5日 21時) (レス) id: 3e516dda96 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - すごく面白くてすごく大好きです文才天才すぎです、、何回も読み返してます、、これからも無理ないペースで更新していただけたら嬉しいです！完結までついていかせてください！！ (2023年1月16日 4時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
こーが(プロフ) - ありがたきお知らせ…！楽しみにしておりますが、無理せずご自愛ください…！ (2022年11月23日 9時) (レス) id: da454ef0ae (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - おもしろい！おもしろすぎて、ここまで一気読みしちゃいました！それぞれのキャラクターの心情が細かく書いてあって人物により近い視点で物語を読み進められました！続き、楽しみにしてます！ (2022年7月21日 21時) (レス) @page28 id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず | 作成日時：2022年5月10日 19時
