gからの内通者【wrwrd!】 (ページ10)

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色ページ10

os｢俺が選んだよー。グルッペンから君にはどんなのが良いかって相談来たから。｣

『とても嬉しいです…。綺麗な色ですし、腕章も目立ちます。』

os｢気に入って貰えたみたいでよかっためう！｣

とても穏やかな時間だ。
恐らく食事の時間は6時からなのだろう。
まだ20分はある。
書記長は交流させる為に早めに連れて来てくれたようだ。

em｢グラシアさんって、忍術とか使えたり…？｣

『しませんね。足音をさせないなどの隠密はできますが…。』

em｢いやいや十分ですよ。｣

gr｢なんだ、楽しそうな話をしているな。｣

次に来たのは総統だった。
彼は私が着ているのを見て、満足そうにしている。

gr｢さすがオスマンだな。｣

『総統閣下、羽織をどうもありがとうございます。』

gr｢いや、象徴になるものが必要と思っただけだ。｣

すると彼は少し考え込み、私に提案をしてきた。

gr｢なあ、その総統閣下っていうの止めてくれないか？｣

『…えっと、なぜでしょうか？』

gr｢本来なら敬語もやめて欲しいんだけどな…堅苦しいのは嫌だからグルッペンと呼んでくれ。｣

理解が追いつかない。
彼は総統だ。
この国で一番偉い。
だからそう呼ぶのは当たり前だと思う。

『グルッペン総統閣下？』

gr｢総統閣下はいらん。グルッペン｣

『グルッペン様』

gr｢グルッペン。｣

『…グルッペンさん』

gr｢もう一声。｣

もう一声？
十分譲歩したが？
そういう目線を送るが、彼はまだにこやかに笑っている。

tn｢…あんまいじめんなや。｣

gr｢…しょうがない。｣

いやなぜそちらが譲歩した感じになっとるん？
そう心の中で突っ込んだが、それに便乗して外交官まで何か言い始めた。

os｢俺はマンちゃんって呼んでね。｣

『オスマンさんってお呼びさせていただきますね。』

os｢やだ！マンちゃん！｣

『…マンちゃん。』

これ以上は面倒だったので早めに折れる。
彼は満足そうにめう～と鳴き、紅茶を飲んだ。

ht｢…大変だね、グラシアも。｣

『いえ…その』

ht｢無理しなくていいよ。｣

大丈夫なのかこの国。
この日そう思ったのは2回目だ。