No.295 ページ4
有価証券が溶けるように消えるに連れ、フィッツジェラルドを取り巻く�犁き瓩�膨らみ、部屋に風を吹き荒らす。
「これが俺の異能＿＿＿＿『消費した金額に比例して身体能力を強化させる』！」
そう言い放ったフィッツジェラルドは、軽く地面を蹴った。
そして次の瞬間、敦は謎の衝撃を受け後ろへ吹っ飛んだ。
鉄製の扉に背中からぶつかり、扉ごと外へと飛ばされる。
何が起きたのか、理解が追いつかなかった。
彼の目には見ることが出来なかった。
辛うじて目に映ったのは、蹴った体制のまま足を大きく振り上げているフィッツジェラルド。
瓦礫と共に倒れている敦に、フィッツジェラルドは腕を解しながら近付いた。
「誇っていいぞ少年。十万も使うのは数年ぶりだ……もっともゼルダならひと月で消し飛ばす額だがな」
余裕の笑みで言うと、パチンと指を鳴らす。
「さて、これで全て予定通りだ。白鯨の落下も君の捕獲もな」
「僕……も……？」
敦は朦朧とする頭でフィッツジェラルドの言葉を認識し、僅かに顔を上げた。
「民間探偵企業ごときが立てる作戦などお見通しだ。作戦参謀のオルコット君は『手持ちの情報から未来を限定予言する』異能者だからな。そして制御端末をエサに、君をこの部屋におびき寄せた」
敦は愕然とした。
全てが、敵の計画通りだったというのか。
自分が今こうして潜入していることすら。
計略において、自分の上司達が負けたのだと、この男は言うのか。
フィッツジェラルドはコツ、と靴音を鳴らして敦に歩み寄ると、その背中を勢いよく踏み付けた。
「ぐあ……っ！」
「さて……捕らえたはいいがまた逃げられても面倒だ。念のため」
フィッツジェラルドは敦の左腕を持ち上げた。
そして、関節とは逆方向に足で肩を強く踏む。
「手足を外しておくか」
鈍い音が響く。
敦は喉が枯れんばかりの絶叫を上げた。
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凛(プロフ) - 仍さん» お祝いのお言葉有難う御座います！このシリーズでも楽しんでいただけるよう頑張らせていただきます！ (2019年8月11日 18時) (
レス) id: d2f0ba7099 (このIDを非表示/違反報告)
仍 - とても、遅くなりました！続編おめでとうございます！ (2019年8月11日 18時) (レス) id: 748d83af02 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - りんさん» コメント有難うございます！そして祝ってくださり有難うございます……！続編でも楽しんでいただけるよう頑張らせて頂きます！ (2019年7月19日 23時) (レス) id: d2f0ba7099 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編おめでとうございます続き楽しみにしてます (2019年7月19日 23時) (レス) id: bd39a087a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：凛 | 作成日時：2019年7月19日 23時
