No.25 ページ27
「「いただきます」」
織田作と時祢は手を合わせて声を揃えた。
机に向かい合って、咖喱にスプーンを付けた。
掬った咖喱を時祢が口に運ぶ。
「如何だ?」
「辛いけど、美味しい」
時祢の言葉に織田作は少し嬉しそうに「そうか」と云った。
そして二人で食べ進める。
「太宰とは普段どんなものを食べてるんだ?」
「色々。殆どは私が作って、治お兄ちゃんは蟹料理を作ってくれる」
「太宰は本当に蟹が好きだな」
「棚一杯に蟹缶があったのは、少し驚いた」
調味料を捜して戸棚を開けると、ぎっしりと詰め込まれた蟹缶が目に飛び込んできた。
予想外の光景に時祢は思わず数秒凝視してしまった。
「太宰は最近はちゃんと家に帰っているんだな」
「前は帰ってなかったの?」
「夜は彼方此方を彷徨いていた。時祢が居るからその必要もなくなったんだろう」
少し不思議そうに首を傾げる時祢に織田作は目を細めた。
彼女が居る事で、太宰は確実に変化している。
彼が時祢を見たり、彼女の話をする時の表情は以前なら確実に見られなかったものだ。
「時祢、太宰は好きか?」
「うん」
真っ直ぐな瞳で、当たり前とでも云うように頷いた時祢。
嘘偽りの一切無い、純粋な好意。
其れを向けられている太宰が此を聞いたらどんな顔をするだろう、と想像して織田作は笑みを零した。
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麗葉 - 大好きすぎて気づいたら四回も?読んでました(笑)体調に気をつけて頑張ってください! (5月2日 21時) (レス) id: 14fd5e9416 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 猫好きさん» 本当にそうよねえ奥さん←←もう先生は私を苦しめようとして来てるとしか思えないですよ…小学校卒業して「よっしゃマラソン大会無い!」からの長距離走があった絶望感…(´・ω・`) (2019年1月1日 23時) (レス) id: 424c23822c (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - ホントですよ…マラソン大会とかは真面目に荒そうかと思いましたよ…ホント、やぁねぇ奥さん← (2019年1月1日 20時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 猫好きさん» 大丈夫ですよ!立ち眩みは現在学生の私でも日常茶飯事ですから…………orz 体育の長距離とか本当にもう……………………殺しに来てますよ…(´・ω・`) (2019年1月1日 14時) (レス) id: 3546326a0b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 1km全力疾走?アハハ…知らないの?僕ヒキニートだから歩くだけで立ち眩みするのw( °∇^)] (2019年1月1日 13時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛 | 作成日時:2018年8月14日 11時