第３章 ２９話 ページ15
シャーリー「あ、起きたんだ」
その時、曲がり角からシャーリーが出て来た。
ライ「おはよう」
シャーリー「おはよう。
何か思い出せた？」
ライ「いや……」
シャーリー「そりゃそうかあ。
一晩寝て全て解決！
なーんて訳にはいかないよね」
出会って間もない異性への態度としては馴れ馴れしいが、重いカレンとの雰囲気に比べれば、僕には救いに感じられる。
シャーリーと合流して三人で歩いていると、扉の向こうから何やら騒がしい声が聞こえてきた。
快活そうな明るい声だ。
カレン「さ、入って」
-生徒会室-
カレン「ミレイさん、彼、起きてましたよ」
ミレイ「お！
首尾良く連行してきたわねー。
ご苦労！」
生徒会室の中には、ミレイさんとニーナがいる。
ライ「……おはようございます」
僕は、ミレイさんたちに挨拶をした。
ミレイ「おはよう！」
ニーナ「おはようございます……」
気がつくと、まわりは女の子ばかりだ。
健全な男子ならば喜ぶべき状況だろう。
だが、僕にはおかしな違和感があった。
元々、こういう状況が苦手だったのか？
記憶がないこともあり、僕自身が感じる感覚に理由や自信が持てない。
そう……例えるならば「異物感」。
周囲に対しても、自分に対してもだ。
ミレイ「で、なにか思いだしたかなー？」
ライ「……」
僕は、言葉に詰まる。
ここまでしてくれたのに、僕は何一つ思い出すことが出来なかったのだから。
ミレイ「何？
実は流浪の王子様とか！
中華連邦のエージェントとか！
はたまた、未來からのタイムトラベラー!!」
ライ「……何も思い出せないんだ」
申し訳なさそうに、僕は言う。
ミレイ「……。
そりゃそうよねぇ」
ライ「すまない」
ミレイ「ああっ、謝ることはないわよ。
こっちこそ、ちょっと勇み足でごめんなさいね」
ライが謝ったので、ミレイは慌てて弁明した。
カレン「聞く事はみんな同じなのね」
今のやり取りを見ていたカレンは、そう言う。
シャーリー「カレンも？
私もさっき聞いちゃったけど」
ミレイ「あらあら、それは重ね重ね申し訳なかったわ」
ライ「いや、いいんだ。
僕自身がそれを一番知りたい。
自身が何者なのか。
するべきことがあるのかどうか」
ミレイ「そっか。
本人が一番辛いよね」
暗い雰囲気になりかけるが、その雰囲気を一触したのは意外にもカレンだ。
カレン「気分転換でもしたらどうかしら」
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サツキ(プロフ) - とても面白いです！更新頑張って下さい！ (2018年2月25日 23時) (
レス) id: 4233adfc23 (このIDを非表示/違反報告)
綾女(プロフ) - 今年も良い作品を楽しませて貰いました。ありがとうございます。 (2015年12月22日 21時) (レス) id: bfef2e3bb0 (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 綾女さん» これからの布石として学園に編入するのは外せないと思い、このような形になりました！ ネタバレしちゃうけど、マオ編を絡ませるにはこれしかないと思い（笑） (2015年11月21日 19時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
綾女(プロフ) - 凄いです。夢主が学習に編入したからライやスザク、色々なキャラとカラむのが楽しみだなぁ〜 (2015年11月18日 18時) (レス) id: bfef2e3bb0 (このIDを非表示/違反報告)
シャドー(プロフ) - 綾女さん» お待たせしてすみません<(_ _)> 漸く更新ができるようになりました！ ライは好きなキャラクターなので、プロットを作る段階から入れようと考えていました。 なので、そう言ってもらえると嬉しいです!(^^)! (2015年8月19日 14時) (レス) id: 10bac06916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シャドー | 作成日時：2015年6月26日 0時
