阿部ちゃん先生！！ (ページ9)

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＜Aside>

今日はコンビニのアルバイト。昼のピークを過ぎて、やってくるお客さんはまばらだ。

A「いらっしゃいませー」

若い男性がやって来た。歳は多分20台の半ばくらい。
いつも通り商品をレジに通して袋に詰めていたら…

？「あの、佐久間さんだよね…？」

A「……先生！」

声を掛けてきたのは先生だった。

先生の私服は黒ベースのシンプルなもので、いつもと違ってとてもオシャレ。

見た目にこだわらない人だと思ってたけど、本当はそうじゃないのかも。

阿部「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、バイトいつ終わる？」

A「18時ですけど…」

聞きたいことって何だろう？私なんかやらかしたっけ？

阿部「分かった。迎えに来るよ」

A「え、でも…」

いくら先生とはいえ、ここまでしてもらうのはちょっと…

阿部「遠慮することないよ。それに、話は学校とは関係の無いことだから」

阿部「終わったら連絡して。じゃあ、また後で」

先生は私の手を取って、1000円札と小さな紙切れを渡してそのまま店を出ていった。

A「あの、お釣り！……行っちゃった」

どうしよう、レジが合わなくなる。店長に怒られちゃうよ…！

てか、一方的に迎えに来るから連絡してって言うけど、私は先生の連絡先知らないよ？

…あれ、さっきの紙切れってもしかして。

ポケットに突っ込んだ紙切れを広げると、そこには先生の電話番号と

「バイトお疲れ様。頑張ってね」とメッセージが書かれていた。