世界崩壊の3秒前

ｅｐｉｓｏｄｅ・2 ページ3

西垣 出雲side

「現在2822年。6月12日。天気は晴れ。今日はジメジメとした一日となるでしょう。」

ビルのモニターから流れている天気予報を聞きながら学校へと足を進める。

確かに今日は一段とジメジメしている。俺はこの天気が一番嫌いだ。
シャツは肌にくっつくし、汗もジワリと出てくるから気持ちが悪い。



でも、学校に着くとクーラーが設置せれているからとてもいい場所だ。

だが、学校に着くと周りがとても騒がしい。
昨日何していただとか、今日はどうするだとかどうでもいいことを朝から大声で語っている。

俺は、そんな話をする相手もいないので静かに席に着き朝礼が始まるまで窓から外を眺める。
それが、俺の日課だ。


「ねぇ！君西垣 出雲くんだよね。」

「そうだけど何？」

そこには一人の女子がいた。
とてもニコニコしなが話しかけてきた。

今まで、俺に話しかけてきた人はいなかった。
まず、俺自身が人と喋りたくない。なので、喋りかけるなオーラを出しているのに。


「君に話したいことがあるんだ。」

「俺は、君と話したいとは思わない。」


そう言ってカバンから音楽プレイヤーをだし音楽を聴こうとすると、俺の手からそれを取り上げ先ほどと同じようなニコニコな顔をして


「私の名前は下居 蒼！君と同じクラスだよ。席は君の後ろの席。
でね、君に話したいことがあるんだ！」


このとき思った。
あぁ、これは勝てないと。


「ハァ。話は聞くから音楽プレイヤー返して。」

「そう！よかった。」


最悪な一日が始まる予感がした。

ｅｐｉｓｏｄｅ・3→←ｅｐｉｓｏｄｅ・1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す