第14話 ページ14
「なんだぁー、そんなことなら早く言ってくれればよかったのに。」
『俺は気づいて欲しかったんだけど。』
私たち2人は、先程までの気まずさとは打って変わって、和やかムードで帰っていた。
「でも全然気づかなかったよ。だってあの時、ほとんど顔見えてなかったんだよ？！わかんないよ。」
そうだそうだ、私だって、こんな美形だったら1度見たら忘れない自信がある。
『ふつー声でわかるし………』
そう無表情で言ってるんだけど、何となくぶすっとしてるふうに見える花君。
ご、ごめんよ、
そうやって2人で帰っていると、不意に花君が立ち止まった。
それにつられて、私も立ち止まる。
「花君？どしたの？」
『俺、立花さんに用があったから一緒に帰ろって言ったんだ。ほら、これ。』
そう言って私に渡してきたものは、何故か花君が持っているはずない、”KZ
ノート”だった。
え？！嘘！
慌てて鞄を見ると、たしかに、いつもしまっている場所にノートがない。
「な、なんでこれ花君が持ってんの？！」
思わず大きくなった私の声に、うるさそーに花君は眉を潜めた。
「なんでって、立花さんが落としたんじゃん……。」
え、そうだっけ。
あ、そう言えば。
ぶつかった時に、遅れることしか頭になかったから、それで忘れたことに気づかなかったのかも、
「気づかなかった…。花君ありがとう！これ無かったらすごい困ったんだよね。」
良かったぁ〜、
そう言って、ノートを花君の手から貰おうと近づいた。
「ほんと、ありg(ヒョイ)」
ん？
私が取ろうとした瞬間、さらに高くノートを上げる花君。
ん？
ヒョイ、ヒョイ
んん？？？
ヒョイ、ヒョイ、ヒョイ
取れない！！！
『ねぇ、立花さん。』
なに？！
『立花さんって、すっごい楽しそうなことしてるよね。』
そう言った花君は、まだノートに届かずぴょんぴょん飛んでいる私を上から見ると、意地の悪い笑みを、その綺麗な口に浮かべた。
な、なんか嫌な予感、、
そのまま、ずいっと顔を近づけてくる花君。
その迫力に押され、私はノートを取り返すことを忘れてしまっていた。
『……それ、俺も仲間に入れて？』
な、なんだとぉ？！！！
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ナナ - とても面白かったです!!早く続きが読みたいです！！ (2月9日 8時) (
レス) @page44 id: abf6832c1a (このIDを非表示/違反報告)
悪役ですが何か？(プロフ) - 花君と翼の絡み、すっごい良かったです！！あなたは、神か！？ (2023年4月8日 6時) (レス) @page44 id: 80363cd358 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - はじめまして！いつも読ませていただいています。すごく素敵な作品でした。更新お待ちしています。 (2021年4月2日 15時) (レス) id: 7efce59d5b (このIDを非表示/違反報告)
ねね - 花君が誰か分かったとき、あの時のカラス！！といっていて面白かったですwwそれと花君が言っていた「あのムカつくマスク野郎もいたけど、」のとこも面白かったし、第39話の若武？かな？が「うえっほん、それで、続きを話してくれ」のうえっほん！が一番面白かったですww (2021年4月1日 21時) (レス) id: 1efb73ea53 (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコ(プロフ) - 未胡成@定期的に病むさん» ある意味危ない展開になってしまった、、。翼を動揺ってなるとこれしか思いつかなかった、笑 (2020年4月28日 9時) (レス) id: 1c8e88b554 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコニコ | 作成日時：2018年8月17日 0時
