観察眼 ページ5
伊黒side
圧のようなものが、感じられない。
可笑しい…
それにさっきからずっと…笑ってる…
考え事もしてるのか…
随分と余裕だな…
次は俺と甘露寺か…
こんな奴に…矛盾だらけのやつに…
負けない…負けたくない……
「随分と余裕なんだな。笑顔を絶やさず、話しながら、避けて、考え事か…舐められたら困る」
「伊黒さん!言い過ぎよ!この子だって女の子よ!」
『あ…お構いなく。私は…』
何かを言いかけてやめた?
「どうしたの??」
『いえ、なんでもないです』
「甘露寺、始めるぞ」
「はい!!」
「「始め」」
結闇に、癖や隙は今のところ見当たらない。
解決の糸口を…甘露寺に、1発も入れさせない為に…。
『蛇の人は、さっきからよく見てますね。癖や隙を探してるんですか?』
「嗚呼」
『残念、私は出来る限り無くしたの。癖も隙も全てを』
なるほど…先刻から見えないのは修行の成果か…
ん???"全てを"?
全て…
その言葉に捉われすぎて、気を抜いてしまった
『貴方は隙だらけですけど…?』
ガン!!
右手に鈍い痛みが走った。
甘露寺!?
トン!!
「「辞め」」
『大丈夫なの?耀哉??この人達今のところ、皆弱いわよ??』
「Aが強すぎるだけだよ。」
『そう…羨ましいわ』
「甘露寺!?大丈夫か?」
「ええ…痛みが無いわ」
「本当か?」
「ほんとよ!!」
『…貴方達、そういう関係?』
「やだ…違うわ!!」
「なに可笑しなことを言っている…?」
俺は"平常心"と繰り返し、結闇に返した。
「それと…甘露寺に痛みが無いのは何故だ?」
『…は?』
「俺の言葉が分からないのか?」
『いや…そんな事も分からないんだ…って思って…』
「そんな事…!?」
『1、手加減したから。2、呼吸。3、この子は、私のことを「女の子」といってくれた。
流石に、初対面の女の子をボコボコにするほど、私は鬼じゃないので…』
「お前はどう見ても女だろう?それに、手加減だって、俺らにはしなかった。」
『何度も言わせないで。「女の子だったから」って言ったでしょ?男に、手加減必要かしら?』
「じゃあ、時透は?」
『へえ…彼、時透さんと言うのですか。
時透さんは、齢15にも満たない子供でしょ?それよりも、次の手合わせは?』
「あっ嗚呼…止めてしまって済まなかった」
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結梅(プロフ) - 通りすがりの村人Aさん» ありがとうございます! (2020年11月24日 21時) (レス) id: 1228fc8387 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの村人A - すごく素敵な話ですね!これからも読ませて頂きます★ (2020年11月24日 18時) (レス) id: 43feca9756 (このIDを非表示/違反報告)
なな* - 結梅さん» 結梅は…もう…最高! (2020年5月20日 15時) (レス) id: 0166b3d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
結梅(プロフ) - なな*さん» 謝らないで!!嬉しかったから!!面白い!?ありがとう!ななの作品も最高だよ!! (2020年5月20日 13時) (レス) id: 1228fc8387 (このIDを非表示/違反報告)
なな* - なんか、急な物語の感想なんだけど…やっぱり、結梅の物語めっちゃ面白いよね!!最高! (2020年5月20日 10時) (レス) id: 0166b3d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:結梅 x他1人 | 作成日時:2020年5月18日 22時