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(千賀)



お花屋さんのとこで雨宿りしてると…



?「はあ…濡れちゃった」



知らない女の人が入ってきた。
あの人も雨宿りかな?



?「あ…すみません」



俺に気付いたらしい。
やっべ…変装とかなんもしてねーよ?
雨降ってたからとっちゃった。
まあ、暗いから大丈夫か。



「いや…俺も雨宿りなんで。
いきなりでしたね。」

?「びっくりしちゃいました(笑)」

「なかなかやまないですね…」

?「ですね…」



はじめましてなのに、普通に話しちゃった俺。
無言なのに心地いい感じ…なんだろこの感じ。



「もうすぐ梅雨ですもんね。」

?「あ、そっか…もう6月なんだ。」

「どうりで雨が降るわけですよね(笑)」

?「でも…私、雨って嫌いじゃないんですよ。」

「え…?」




雨なんてじめじめするし、洗濯物乾かないし、
嫌なイメージしかない俺には彼女の言っている意味が分からなかった。




?「雨って、嫌なことも全部洗い流してくれる気がしません?
それに…雨のあとには虹が出る。」




“雨の後はちょっと気持ちが晴れるんです”と彼女は言った。



どんな人なんだろうって思った。
単純に興味があった。
俺の知らない世界を知ってるんじゃないかって。



ふと彼女の方を見た。
街灯に照らされた彼女の表情は切なげだった。
でも…きれいだった。



?「あ…やんできた」



彼女の一言で現実に戻された。
結構見つめちゃってたかも。



「ほんとだ…」

?「じゃあ、私行きますね(^^)」



そう言って彼女は去って行った。
もう少し話したかったな…とか思ってる俺って変?



.

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作者名:kaaanaaa | 作成日時:2014年6月15日 14時

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